仕事と生活の調和、「ワークライフブレンド」入門

「仕事もプライベートも充実させたい!」 誰もが一度は抱くこの願い、Z世代のあなたは特に強く感じていませんか? 毎日忙しく働くなかで、自分の時間や大切な人との時間を犠牲にするのはもう終わりにしましょう。

ワークライフブレンド」という新しい働き方・生き方が、その願いを叶える鍵になるかもしれません。

ワークライフブレンドって?
仕事もプライベートも、自分らしく

ワークライフブレンドとは、仕事とプライベートを完全に分離するのではなく、相互に影響し合い、補完し合う、より柔軟で統合的な働き方のこと。仕事で得たスキルや知識をプライベートに活かしたり、逆にプライベートの経験から仕事へのインスピレーションを得たり。仕事とプライベートの境界線を曖昧にすることで、相乗効果を生み出し、より充実した毎日を送ることを目指します。

従来の「ワークライフバランス」は、仕事とプライベートを天秤のように、バランスを保つことに重点が置かれていました。しかし、ワークライフブレンドは、 どちらかを犠牲にするのではなく、どちらも自分らしく楽しむ ことを重視する、より自由な働き方と言えるでしょう。

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ワークライフブレンドが生まれた背景
Z世代の価値観と時代の変化

ワークライフブレンドが台頭してきた背景には、テクノロジーの進化や価値観の多様化、そして Z世代の登場が大きく影響しています。

インターネットやモバイルデバイスの普及により、時間や場所に縛られずに仕事ができる環境が整ってきたこと。そして、リモートワークフレックスタイム制など、柔軟な働き方が広がり、ワークライフブレンドを実現しやすくなったとも要因でしょう。

また、Z世代は、デジタルネイティブとして育ち、従来の価値観にとらわれない自由な発想を持つ世代。「仕事のためにプライベートを犠牲にする」という考え方は、もはや古いのかもしれません。「仕事もプライベートも充実させたい」というZ世代のニーズの高まりが、ワークライフブレンドという新しい働き方を受け入れる土壌を形成したと言えるのではないでしょうか。

企業が実践するワークライフブレンド

ワークライフブレンドを積極的に導入する企業は、日本国内外で増加しています。ここでは、Z世代にも注目されている企業の取り組みを、具体的に見ていきましょう。

カフェチェーン「スターバックス コーヒー ジャパン」は、ワークライブブレンドの考え方を取り入れ、さまざまな働き方が選択可能な環境づくりや制度でサポートしています。たとえば、「カフェ アテンダント制度」。これは、業務時間を絞り短時間勤務を可能とするもので、実際に同制度を利用し、非常勤講師が夏休み期間だけパートナーとして働くなどの事例も。

海外に目を向けると、アメリカのソーシャルメディア・ツール「Buffer」社は、全社員がフルリモートワークで働くことを前提とした組織体制を構築していることで知られる企業。成果に基づいた評価制度を採用し、社員の自律性を重視した働き方を推進している点が特徴です。

これらの企業事例は、ワークライフブレンドが単なる理想論ではなく、すでに多くの企業で実践され、成果を上げている働き方であることを示しています。

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ワークライフブレンドの未来
テクノロジーと個人が創り出す、新しい働き方

AIやIoTなど、テクノロジーの進化は、今後もワークライフブレンドを進化させていくでしょう。より柔軟で効率的な働き方が可能になるだけでなく、仕事とプライベートの境界線はさらに曖昧になり、個人のライフスタイルに合わせた、よりパーソナライズされた働き方が実現するかもしれません。

また、ワークライフブレンドは、企業と個人の関係性にも変化をもたらすと考えられています。従来のような、会社への帰属意識が強い働き方から、個人のスキルや能力を活かし、複数の仕事やプロジェクトに関わる働き方へとシフトしていく可能性もあります。

Z世代は、こうした変化を柔軟に受け入れ、新しい働き方を創造していく世代と言えるでしょう。ワークライフブレンドは、彼らにとって自分らしい人生をデザインするための強力なツールとなるはずです。

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