夜更かししてると、公式IGからDMが……IKEAの「不眠ユーザー向け」深夜キャンペーン

夜遅くまでスマホを眺めていると、ふとメッセージが届く。「u up?」――これは、IKEAカナダが仕掛けた深夜限定のダイレクトメッセージ(DM)キャンペーンだ。不眠症や夜更かしが常態化している現代のライフスタイルを捉え、「眠れないなら、IKEAの寝具で快適な夜を」というメッセージを届けるユニークな施策となった。

このキャンペーンは、クリエイティブエージェンシーのRethinkと協力して実施されたもの。午後10時から午前5時の間に、IKEAカナダの公式アカウントから「u up?」(起きてる?)というDMを送信。返信したユーザーには、IKEAの寝具やマットレスの無料提供、特別割引クーポンが送られた。

睡眠をサポートするIKEAのブランド戦略

IKEAは以前から、消費者のライフスタイルに寄り添ったマーケティングを展開してきた。特に、睡眠に関するプロモーションには力を入れており、過去には「Better Sleep for Everyone(より良い睡眠をすべての人に)」というスローガンのもと、枕やマットレスの品質向上を訴求するキャンペーンを展開している。今回の深夜DM施策も、こうした戦略の一環として実施されたものだ。

また、IKEAは単なる寝具販売にとどまらず、「良い眠りがより良い暮らしにつながる」というコンセプトを大切にしている。そのため、今回の施策では、ターゲットを「実際に夜更かしをしている人々」に絞り込み、ダイレクトにアプローチすることで、ブランドの価値観をより強く訴えた。

SNS上での反響とキャンペーンの効果

この施策が話題を呼んだのは、ユーモアと実用性を兼ね備えたアプローチにある。SNS上では「IKEAにナンパされた」「まさかDMが来るとは思わなかった」「ちょうど新しいベッドが欲しかったからラッキー!」といった反応が見られ、キャンペーンの意外性が拡散される結果となった。

ブランドの認知度向上とともに、消費者との距離を縮める効果も大きかったと言える。特に、睡眠の質に悩むユーザーに向けて直接アプローチしたことで、IKEAの寝具製品が「解決策」として意識されるようになったのは、マーケティング戦略として成功したポイントだろう。

Top image: © demaerre/iStock
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