夏の装いはイワシで決まり、食卓から着こなしの主役へと躍り出た理由

2025年夏のファッションシーンを、意外なモチーフが賑わせている。魚の缶詰やキャビアといった「シーフード」だ。

Tシャツからバッグまで、あらゆるアイテムにその姿を見せ、ファッション好きの心を掴んで離さないらしい。

「sardines(イワシ)」の検索インタレストは過去最高数、「イワシドレス」や「イワシバッグ」も300%増

この潮流を象徴するのが、ロサンゼルス発のブランドStaudが発表した『Staudine』バッグ。

ビーズでイワシの缶詰を精巧に表現したこのアイテムは、SNSでも大きな話題を呼んだ。『Marie Claire』によると、ニューヨーク在住の金融専門家Shawn Wallaceさんもその魅力に惹かれた一人で、夏の旅行に持っていったところ、大反響だったという。

また、トレンドはバッグに限らず、Rachel AntonoffやDamson Madderといったブランドは手書き風のシーフード柄をあしらったセットアップやドレスを発表。J.Crewからはイワシ缶Tシャツが登場するなど、大手から新進気鋭のブランドまでがこの波に乗っている。

Googleトレンドのデータもこの人気を裏付けており、2025年5月には「sardines(イワシ)」の検索インタレストが過去最高を記録。

「beaded sardine bag」の検索数は300%増え、「sardine dress」も倍増したとのことだ。

検索クエリを分析すると、パジャマやヘアピン、ジュエリー、Tシャツ、ジャンプスーツに至るまで、あらゆるアイテムでイワシが求められていることがわかる。

SNSでもその熱狂は明らかで、TikTok上では高価なデザイナーズバッグの開封動画と同じくらいの熱量で、Staudineの開封動画が投稿されているのだ。

一過性ではない、新たな夏の定番に?

食をモチーフにしたアイテムは、夏の気軽な装いにちょうど良い塩梅のアクセントになる。飽きがこないという意味で、一過性の流行と異なり、食卓の魚たちが夏の装いの定番となる可能性は十分にある。

Top image: © iStock.com / GAPS
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