Pinterestが2026年のトレンド予測を発表、Z世代はデジタルノイズから離れ静かな自己表現へ

ビジュアル探索プラットフォームを提供するPinterestは、2026年のトレンドを予測したレポート「Pinterest Predicts 2026」を公開。

このレポートは、世界中で5億人以上存在する同プラットフォーム利用者の検索行動や保存されたアイデアなどを分析し、機械学習と専門家の知見を組み合わせて作成されたものである。

オンラインの喧騒を表す「アンビエント・カオス」

今回のレポートでは、現代の消費者が置かれている環境を「ambient chaos(アンビエント・カオス)」という言葉で定義している。

これは、過剰なコンテンツや絶え間ないデジタルノイズが溢れるオンライン世界の喧騒を指す概念だという。こうした状況下において、特にZ世代はデジタル空間での行動様式を変化させつつあるようだ。

彼らはスピードや刺激を求めるのではなく、よりスローペースで自分の意に沿った、心地よいオンライン体験を志向する傾向にあるとされる。

この変化は、2026年の主要なカルチャードライバーとして、「感情的な安らぎや帰属意識」「模倣よりもキュレーション」「現実に根ざした楽観主義」の3点に表れているとのこと。

アナログ回帰と自己編集によるアイデンティティ構築

不透明な社会情勢の中で、人々は懐かしさや情緒的なつながりを再評価しているらしい。

レポートによると、Z世代とミレニアル世代の4分の1以上が、手書きのメッセージや手紙のやり取りといったアナログな習慣を生活に取り戻しているという。

また、ビンテージアイテムの収集など、ノスタルジーを感じさせる活動への関心も高まっているようだ。

また、Z世代は既存の流行をただ模倣するのではなく、意図的な選択を通じて自分らしさをデザインする「キュレーション」を重視しているとのこと。

PinterestのZ世代ユーザーの約4割が「トレンドはクリエイティビティを刺激する」と回答しており、プラットフォームを単なる発見の場としてだけでなく、自己表現のツールとして活用している側面が見て取れる。

住空間においてもこの傾向は顕著で、「アフリカン BOHO リビング」などの検索が増加していることから、ルーツや文化性に根ざしたインテリアへの関心が高まっていることがわかる。

バイラル文化から内面的な創造性へのシフト

Pinterest Predictsの分析は、過去10年間に見られたバイラル(拡散)重視の文化から、個人の内面的な創造性や思慮深さを重視する方向へ時代が移行することを示唆している。

Z世代にとっての創造性とは、カオスの中で消費されるものではなく、静かに育まれるパーソナルなものへと変化しているのかもしれない。

企業やブランドにとっては、Z世代の選択基準が「真正性」や「一貫性」にシフトしている点を理解することが重要になるだろう。

明確な目的を持ち、ユーザーの価値観に寄り添う姿勢を示すことが、彼らの支持を得る鍵となりそうだ。

Top image: © ピンタレスト・ジャパン合同会社
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