バカルディ、2026年のカクテルトレンドを発表。「アフタヌーン・ソサエティ」とは

世界最大級の非公開スピリッツカンパニーであるバカルディが、2026年のカクテル文化を形成する5つの主要なトレンドを予測する、第7回年次カクテルトレンドレポートを発表した。

このレポートは、世界各地の消費者調査やバーテンダーへのインタビューなどを基に作成されたもので、人々がお酒との付き合い方を再定義している様子が浮き彫りになっている。

深夜の過剰摂取から、午後のささやかな楽しみへ

レポートが指摘する最初のトレンドは、「アフタヌーン・ソサエティ」。

これは、深夜まで飲み明かすのではなく、仕事を終えた後の午後の早い時間帯にカクテルを楽しむ「デイキャップ」という習慣の広がりを指す。

バカルディの調査によると、フランスの若者の半数以上(51%)、米国の若者の3分の1以上(34%)が、より早い時間帯に社交の場を設けるよう、自身の生活リズムを再構築しているという。

これは、現代のライフスタイルに合わせた、ささやかなお祝いの形と言えるかもしれない。

© Bacard Llimited

デジタル疲れと、オフラインでのつながり

二つ目のトレンドは、「リワイルディング・コネクション(つながりの再野生化)」。

常時接続のデジタル社会から離れ、人々は意図的にオフラインでの体験を求めるようになっている。

消費者の84%が「テクノロジーによって社会的交流が非人間的になった」と感じており、スマートフォンを使わない集まりや、アナログなエンターテインメント、そして本物の会話を誘発する儀式的な体験への需要が高まっているという。

ローカルフレーバーの探求と、カクテルの体験化

三つ目の「ニュー・ローカロジー」は、バーが地域の味を探求する実験室へと進化している現象を指す。

小規模農園や地域の生態系を活用し、その土地ならではの食材や風味を取り入れたカクテルが注目を集めている。

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四つ目の「リキッド・エクスペリエンスIP」は、カクテルが単なる飲み物を超え、ファッションや音楽、デザインといったライフスタイル体験全体へと拡張しているトレンド。

そして五つ目の「モア・イズ・モア・ミクソロジー」は、ミニマリズムの反動として、食用パールやメタリックな飾り、炎を使った演出など、華やかで劇場的なカクテルが再び人気を博していることを示している。

Top image: © Bacard Llimited
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