Z世代のメンズファッションで「クォータージップ」が急増中。自己定義と大人像への憧れが背景か
Z世代の男性の間で、首元から胸元にかけてファスナーが付いた「クォータージップ」のトップスが爆発的な人気を見せている。
かつてはビジネスパーソンや教師の定番アイテムだったが、今や高校生や大学生にも浸透し、ビジネスカジュアル志向の高まりを象徴しているようだ。
Googleトレンドによると、過去1年間で「男性用クォータージップ」の検索数は2000%以上も増加しており、この現象は単なるファッショントレンド以上の意味を持っている可能性がある。
黒人の若者発の「自己定義」としての流行
このブームの火付け役となったのは、若い黒人男性によるSNS投稿だと言われている。Amazonなどの大手ブランドと仕事をしてきたエヴァン・マーシャル氏は、このトレンドを有色人種の若者による「自己定義の物語」と分析している。
彼らはクォータージップを着用することで、プロフェッショナルやリーダーとしての自分を演出し、既存のステレオタイプを拒絶する意思表示を行っているという。静かな自信と成長への意欲を示すアイテムとして機能しているようだ。
ブランド各社がトレンドに追随、非ファッション業界も参入
ファッションブランドもこの動きに敏感に反応している。
英国のバブアーは、クォータージップの検索数増加を受けてPRを強化し、若者が大人びたスタイルへ移行するための手段として提案している。また、ゴルフブランドのサンデー・スワッガーなども新作に取り入れている。
興味深いことに、非ファッションブランドもこの波に乗っている。
ウェンディーズは「クォーター・シップ」と題したプロモーションを実施し、保険会社のステート・ファームはトレンドの火付け役となったインフルエンサーと提携してキャンペーンを展開した。
大人化への橋渡しとなるアイテム
クォータージップは、フーディーやスウェットシャツといったカジュアルなアイテムから、より洗練された大人のファッションへと移行するための架け橋となっているようだ。
雇用市場の変化やパンデミック後のカジュアル化への反動など、様々な要因が絡み合い、若者たちの心を掴んでいるのかもしれない。






