“砂糖の2500倍”の甘さ。次世代甘味料「スイートプロテイン」が食品業界を変えるか

米フードテック企業MycoTechnologyが、ハンガリー産ハチミツトリュフ由来の甘味タンパク「Zukora」の商業販売に向けた安全性認証(GRAS)を取得した。

これにより、食品・飲料メーカーへの供給が現実的な段階に入ったとみられる。

Zukoraは精密発酵によって生成されるタンパク質で、砂糖の最大2500倍の甘さを持つとされる一方、血糖値への影響がない点が特徴だ。

従来の人工甘味料とは異なり、後味のクセが少ない“クリーンな甘さ”を実現しているとされ、味覚面での課題を克服する可能性がある。

「脱・砂糖」需要とGLP-1時代の追い風

近年、肥満対策や健康意識の高まりに加え、GLP-1系薬剤の普及によって食習慣が変化しつつある。

こうした流れの中で、砂糖摂取を抑えながら満足感を維持できる代替甘味料への需要が急速に高まっているようだ。

スイートプロテインは、腸内環境への配慮や持続的なエネルギー設計といった観点でも評価され始めている。

特に、機能性飲料やプロテインバーなど“健康×利便性”領域との相性が良く、今後の食品開発の中核素材になる可能性があると考えられる。

市場拡大の鍵は“信頼性とスケール”

今回のGRASは自己認証であるため、同社はFood and Drug Administrationによる正式承認も視野に入れている。

規制の透明性が確保されるかどうかが、業界全体の普及スピードを左右するポイントになりそうだ。

すでに同分野では複数企業が参入しており、スイートプロテイン市場は競争フェーズに入りつつある。

コスト競争力と大量生産体制が整えば、“砂糖の代替”というより“新しい甘味の標準”として定着する可能性もあるが、その実現には時間を要するかもしれない。

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