僕が「美女世界地図」というの旅のカタチをしたワケ -赤津 慧

akatu赤津 慧  Kei Akatsu

幼少期からサッカー漬けの日々を送り、高校時代は茨城県私立鹿島学園高校で全国高校サッカー選手権ベスト4入りを果たす。東京理科大学経営学部入学後、アジア諸国歴訪の旅を経て、大学4年を目前に休学し2012年2月下旬にカナダ・バンクーバーへ出発。ワーキング・ホリデービザを活用し、半年の間、インターンシップやNPO立ち上げなど精力的に活動する。その後、「美女世界地図」プロジェクトを企画し、世界中の美女をまわる旅に出る。アメリカ大陸を旅し、2013年1月に帰国するまで、様々なメディアで取り上げられる。現在は、大学に通いながら株式会社Maple Studioの代表取締役としてIT、ファッション関連など、様々な事業を立ち上げている。書籍:君は世界を見ずに将来を決めるのかー僕が「美女世界地図」をつくったワケ

001.何か満たされない、渇望感に溢れた学生時代

akatu2

 

athlete_head_q

赤津さんは現在も学生ということですが、高校、大学をどのように過ごされましたか?

a2

高校までは茨城県にある鹿島学園サッカー部の寮に入り、プロサッカー選手を目指していました。高校生活を終えるその時、本当にサッカーが大好きな人達ほどサッカーを好きでない自分をみつけ、僕はプロにはなれないと思いました。大学ではフィールドを変えてフットサルでプロを目指しましたが、大学2年の夏に肩を怪我して戦意喪失しました。昔から怪我が多かったこともあり、スポーツでプロは無理だと断念しました。
その後は気持ちを切り替え、ビジネスや哲学などの分野の本を読みあさりました。そして、様々な業界の社会人の話を聞きました。人の話で共感する部分は、そこに自分を見出したということであり、自分を知ることにつながるのです。当時のぼくは、自分はどんな人間かということを模索していたのです。
常に自分の中に、なにか腑に落ちない閉塞感がありました。日本人の価値観は大差もなく、日本にいるだけでは偏った価値観しか触れることができないと感じていた。そこで大学3年になる前に、海外にも答えを求め、予定もないまま航空券のみ購入し、一人でシンガポールを旅しました。様々な文化や宗教に囲まれ、そして日本とは全く違う成長スピードに驚きました。
同時に英語ができないという理由だけで、仕事や成長のチャンスを逃しているのはもったいないと思った。僕は1年間海外に行くことを決めました。大学4年になる前に休学を決め、バンクーバーで語学学校、インターンシップ、NPO設立、語学習得と働くとは何かという価値観の形成をしました後残りの半年間で「美女世界地図」プロジェクトの旅に出ました。

002.旅はアホ、面白い、高クオリティがキラーコンテンツになる

akatu3

athlete_head_q

旅にテーマを持つこと、プロジェクト化する人が増えてきていますが、どうして「美女世界地図」プロジェクトで旅をされたのですか?

a2

最近、旅プロジェクトすることが流行ってきているし、それは評価する声が多いですよね。自分の人生の軸があるならば、とても効果的なことだと僕も思います。自らの知見となり、独自のネットワーク形成もなり、ひとつのメディアとして注目を集めることでセルフブランディングにもつながる。そこから起業ともなればとてもやりやすいとも思いました。
しかし、一方では旅プロジェクトすることで、一定の制限が生まれてしまう側面もあると感じました。そもそも旅の良いところは、時間や精神的制限がないことで、そうした環境に身を置いて自分の考えを整理したり、心から現地の人、自然に触れ合うことで、「なぜこの人たちは生きているのか」、「なぜ自分は生きているのか」を考えたりして、価値観のぶつかり合いを重ねていけるところ。それはあらゆる制限がないからこそできるのだと思います。
だから、自分が何をやりたいのか全くわからない、という人に旅プロジェクトはおすすめできません。僕はメディアの運営をやりたかった。メディアを持っていれば自分の伝えたいことを発信できます。メディアでもアクセスを多く集めるキラーコンテンツをやりたくて、「美女」という切り口は面白いと思いました。すでに美人時計などの美女メディアは、人気はあるけれどあまり面白くない。日本の美女という定義を日本人で勝手に決めているのがおかしいと思いました。そこで、世界中の美女を集めるメディアを作ることに決めました。旅プロジェクトで真面目なテーマが多い中で、アホっぽいものがあってもいいんじゃないかと。アホっぽいものを高いクオリティでやるのは、絶対に面白くなるはずだと思ったのです。

003.「be yourself naturally」 自分らしく、自然体で

 

athlete_head_q

 

「美女世界地図」プロジェクトの旅から帰国され、IT、ファッション関連で起業という選択をされたのはなぜですか?

a2

起業の始まりは旅中のグアテマラでした。マヤ文化の残る田舎村で、コーヒー豆でできたブレスレットを見つけました。僕は宗教に関係するものだと思っていましたが、売り子のおばさんに聞くと、「たまたまコーヒー豆が余ったから繋げただけだよ」という答え。肩の力が抜けた、堅苦しさがない理由に惹かれすぐに買いました。

帰国後ブレスレットをみたデザイナーの友人に「それ、めちゃくちゃお洒落だね」と言われ、これをビジネスにしたら面白いと思いつきました。つまらなそうな表情をしている人が日本には多いと思う。じゃあ、コーヒー豆の香りでリラックスして生活したらいいんじゃないか、ということをぼくは世の中に提案したい。
だから、ブランドコンセプトは「be yourself naturally」。自分らしく、自然体で。これは、僕の人生のコンセプトでもあります。そもそも、コーヒー豆のブレスレットは、多くの人にとってははじめて見るもの。感覚的に、「それをいいな」と思ってもらえる人たちにつけてほしい。コーヒー豆の香りで肩の力を抜いて、もっと自然体で生活を送ってもらえるようなブランドにしたいです。
起業した理由は大きく分けて二つ。一つは、人が集まりモノを創れるリソースが揃ったこと。帰国後にやりたいビジネスアイデアがあって、僕についてくれるエンジニア、デザイナーなどの人が集まってくれました。そういう条件が集まることはなかなかない。僕は、起業する条件は、一つではなく複合的な理由だと思います。

もう一つは、ものづくりを全て自分でやることで、ビジネスをする上で必要な能力がものすごい速さで身に付くと思えたこと。これは、インターンしていたときに得られたこととは根本的に違う。「美女世界地図」プロジェクトを通して、僕はアウトプットを前提としたインプットに取り組むことで、成長できる人間だとわかりました。だから、起業をすることが一番の成長につながると確信を持っていました。あとは直感でしたね。
そして、今やっているビジネスができないくらい自分の能力が足りないなら、会社に入って修行しようと思います。でも、まだまだ自分はできると自信があります。もしも、その自信を全て打ち砕かれるくらい上手く行かないことがあれば、また考え直せばいいのです。

004.WHAT YOUR LIFE ? … Life is ○○.

akatu5

athlete_head_q

旅を通して得たこと、今につながることは何ですか?

a2

バンクーバーでインターンをしている時のこと。「なぜ日本人は”Life is Work”なんだ?みんな仕事が全てじゃないか」とカナダ人に言われました。確かにそうだと僕も思った。カナダでは”Work is to live”。もしくは人によって”Life is family” ”Life is hobby”であったりもする。人生でなにが大切か、自分が何をしている時に幸せを見出せるか、それは人によって異なっているのです。仕事が全てという価値観はカナダにはないんだよ、ということばが衝撃的でしたね。ふと「あっ これが僕の中でモヤモヤしていた答えだ」と気がついた。だから、日本では答えが得られなかったんだ、と。
僕にとって、”Life is work”の考え方がしっくりこなかった。海外には”Life is work”で生きている人はほとんどいなかった。仕事のかたちは様々で、価値観も様々。仕事が全てではないと思えたことが一番の学びでした。哲学的な、自分自身の価値観に気がつけたのは、本当におおきな収穫でした。

“Life is・・・”の答えを考えたとき、僕の答えは”Life is family”でした。僕にとって、親、友達、恋人と笑っている時間が、一番しあわせな時間だから。ぼくは何かを成し遂げる、たとえば社会を変えるみたいなことにあまりしあわせを見いだせる自信がありません。僕にとっては世界を変えるぐらいなら、ハンモックに揺られながら好きな人と本を読んでいたいですね。今はある仲間のイラストレーターをもっと有名にしたいとか、身内を幸せにしたいという考えで行動しています。ぼくにとって”Life is family” だから、今後もこういう生き方をしていこうと思っています。僕自身の生き方を見つけたこと、これがなによりも、僕の旅の成果です。

 Tabi-laboインタビューアー吉澤 翔太 / Shota Yoshizawa東洋大学国際地域学部3年生。フィリピン・セブにて語学留学、ボランティア、日本国内ヒッチハイクを敢行。世界を六感で体感しながら、グローバルな世界観に生きることを志す。
「そうだ、旅に出よう!」と、“思うだけ”の人はたくさんいる。でも、実現している人が世界にはたくさんいる。バンで自由気ままに旅をするSusi Cruzさん。...
旅には、人生が凝縮されています。
多国籍な国、シンガポール。そしてなぜかコーヒーが甘い国、シンガポール。そんなシンガポールにだんだんサードウェーブコーヒーの波が押し寄せていると聞き、遊びに...
ここで紹介するのは、哲学者・アウグスティヌスの言葉から始まるJeff Goins氏の記事。正直、その言葉を聞くだけでハッとする人も多いのでは?きっと、旅慣...
早稲田大学政治経済学部4年の松井鈴果さんは、ワシントンDCにあるAmerican Universityへの留学後、そのまま「宗教」をテーマに世界一周をし、...
家具や車など何もかもを売り払って旅に出た家族「The Bucket List Family」。45ヶ国を旅した彼らのもとに、ディズニーから30日間、30の...
きっと「英語を習得しよう」という動機は、人によってさまざまだと思います。試験のため、世界を自由に旅してみたいから、友人や恋人とのコミュニケーションツールと...
『ドラえもん』で知られる藤子・F・不二雄氏の作品で1番僕が好きなのは『21エモン』かもしれない。宇宙へ旅に出たくて旅をする少年21エモン。そのキャラクター...
さくら剛さん著『(推定3000歳の)ゾンビの哲学に救われた僕(底辺)は、クソッタレな世界をもう一度、生きることにした。』は、青年ひろが、とっつきにくくて分...
「日常も旅になっている」と言うのは、ファッションモデルとしてだけでなく、詩や写真分野でのクリエイティブ活動でも多くの支持を集めるラブリさん。彼女の頭の中に...
青木優 Yu Aoki現在、明治大学5年生の青木優さん。2011年大学4年生の時に大学を休学し、Facebook、TwitterなどのSNS(ソーシャルネ...
2018年に創業10年を迎えたAirbnb。民泊の概念を普遍的にした彼らの影響によって、「旅」はどのように変わっていったのでしょうか。
ケヴァン・チャンドラーさんは脊髄性筋萎縮症という難病を抱えており、普段は車イスで生活しています。自身がバックパックとなって友人に背負ってもらい、世界を旅す...
ジェフの勝手にカルチャー論 Vol.30 「銀河鉄道999」小学生の頃、手に入れた宝物のひとつに銀河鉄道999のパスがある。アンドロメダ星雲を目指して宇宙...
本は、新しい知恵を与えてくれる。新しい一歩を踏み出す勇気をくれる。そして、旅に出るきっかけになり得ることだってある。今回紹介するのは、読んだら思わず旅に出...
文学作品は世界各国の言語や文化、美意識や歴史が反映されたその国の鏡のようなもの。どんな作品が好まれているのかを知ることは、その国を知るための重要な一歩にな...
リアルタイムで世界とつながり、まるで旅をするように未だ見ぬ自分を探求する・・・。 世界とつながるとは、どういうことだろうか。今回のイベントでは、次世代にお...
日本からしたら意外かもしれない、シンガポールのあるあるを9個紹介。体験談入り。様々な罰金制度の他にも、チャイニーズ・ニューイヤーでお店が休みになること、結...
2018年に創業10年を迎えたAirbnb。民泊の概念を普遍的にした彼らの影響によって、「旅」はどのように変わっていったのでしょうか。
これまで50ケ国以上を旅しながらフリーランサーとして取材、執筆、講演活動を行う安藤美冬さんと、シンガポールにも会社を設立し、各地の鉱山と直接取引きをしなが...