『テラフォーマーズ』が現実に!?米・国防総省がコメントした火星浄化計画とは
アメリカ国防総省の高等技術計画局「DARPA」が、火星の環境を地球に近づける方法についてコメントを行った。同局の生物学研究室、アリシア・ジャクソン次長が発言した内容によれば、遺伝子操作した微生物や植物を火星へと放ち、光合成で成長させながら環境を浄化するという。
オンラインマガジン「MOTHERBOARD」によると、6月22日に行われたDARPA主催のバイオテックカンファレンスで、「DTA GView」と呼ばれるツールが紹介された。ジャクソン次長は以下のようにコメントしている。
「私達は、地球上の環境を変えるだけではなく、宇宙に行くことができ、さらにそこを暮らせる状態にする技術を持っています」
「DTA GView」は、DNAにおけるGoogle Mapのようなものと言われている。プログラム上に微生物を配置すると、遺伝子情報の中のどの場所にどの遺伝子があるのかが表示される。
まずは、その環境に適した遺伝子を選択し、新しい環境に適した形に再設計する。おそらく最初はバクテリアから始まり、微生物へと進んでいくだろうといわれている。
感染症の根絶なども目的に含まれているが、何より劣悪な環境下で生き残り、環境破壊のダメージを修復できる微生物をつくるという点が注目されている。まるで漫画作品『テラフォーマーズ』のストーリーのようだ。
もちろん地球上にある環境でのテストが第一歩として必要だが、それが成功すれば火星環境にも応用出来るかもしれない。願わくば、ゴキブリによる実験だけは避けて欲しいところだが、計画の動向には期待だ。
Reference:DARPA , MOTHERBOARD