セックスに関して、女性に教えるのを辞めるべき「17の嘘」

米メディア「Mic」のライターJulianne Ross氏が、世の中にはびこるセックスの嘘を暴こうとまとめました。経験を重ねてきた人からすれば、“いまさら感”もあるかもしれません。けれど、なぜいま彼女が真実を伝える必要性を感じたのか?
答えは「学校の性教育の不足に原因がある」と主張するRoss氏の意見を記事より抽出し、17個の嘘とともにご紹介。

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女性がセックスへの関心を持つのは何となく恥ずべきこと、といった昔ながらの迷信が未だに存在している。性教育の内容も全くもって不十分で、これでは女性にとって、何の助けにもならない。

CDC(アメリカ疾病予防管理センター)」の報告によると、学校に通う女の子10人中6人が、「どのようにセックスを断ればいいか」を性教育の授業で教わっていると答えたという。米マーケット大学の社会学者Heather Hlavka氏が警告するように、多くの若い女の子たちがセックスは単純に「される」ものだと思い込んでしまっている。
まさに性教育が不足している証拠。彼女たちが自分のカラダを自己管理することの大切さを身につけるとこと。それには、古くからある女性の性的関心に対する17の作り話をひとつひとつ正していく必要がありそうだ。

01.
処女であることは
純潔な女性の象徴
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処女って何?実際に答えるとなると、とても複雑だ。一般的な処女に対する考えとしては、異性愛を基本とした、男性主体の性交を定義としたもの。つまり、ペニスを陰部に挿入するということだ。でも、この定義だと同性愛者やバイセクシャル、オーラルセックスやアナルセックス、途中までしか挿入しなかった場合、さらには、レイプや心の親密さなどの定義は含まれないことになる。
この古い処女性に対する決めつけは、女性を純潔に保つためのもので、そもそも定義が矛盾しているのだから、女性はその言葉を負担に思う必要などない。処女性に対する明白な定義など存在せず、何を持って処女なのかは、それぞれが自身で定義づけるべきことなのでは。

02.
経験のない女性は
処女膜がある

処女についての定義が全くもって曖昧なのだから、女性が処女であるかどうかを見分ける医学的な方法など、実際には存在しない。処女膜が破れているかどうかは関係ないということ。処女膜は思春期に磨り減ることもあれば、トランポリンでジャンプしている時や、乗馬をしたり単純にスポーツをすることで破れることだってある。なかには生まれつき処女膜がない女性だっている。
およそ半分以上の女性が、最初のセックスの後、陰部から出血しないという事実があるにも関わらず、シーツに血が残るというのはヴァージンを失った証拠であると、昔からされている。

こうした未だに迷信として存在する、身体的特徴に関係のない作り話によって、今ではなんと、「人工処女膜」というものまで開発され、手術を受けて処女膜を人工的に再建することさえ可能。もっと奇妙なことに、世界には処女であるかどうかだけで、純潔さや品位の高さを判断されてしまう国もある。

03.
膣は生まれながらにして
女性だけに備わっている

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このリストのうちのいくつかは、女の子が性的関心について本音で話しができていない問題を明確にするために、身体的特徴を例に挙げてているが、女性のカラダには例外もある。性別認識は生まれた時点の性と関係ない。ニューハーフだってある意味、ヴァギナを得て女性になることだって。

04.
初めての経験は
とにかく痛いだけ

初めてのセックスに挑む際、緊張から筋肉が強ばるものと教えられてきたはず。初めてのときに血が出るのは、処女膜が破れるからではなく、十分に陰部が潤っていなかったり、真新しい膣内の粘膜が剥がれるときに出血が生じるため。つまり全て自分の意識次第ということ。もしも、まだ経験のない女の子に「初めてのセックスはすごく痛い」なんて言わなければ、最初の思い出がもっと快適なものとなるかもしれない。

05.
男性からのプレゼント
お返しはカラダで・・・

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食事やお酒をおごってもらおうが、ダイアモンドのネックレスをプレゼントされようがそんなのは関係ない。セックスで「借り」を返す必要なんてどこにもないのだから。

06.
セックスしすぎると
膣が広がる

ヴァギナは男性器と同様に、人によってそれぞれサイズが異なる。ゴムのように弾力のある構造になっているので、出産による影響で陰部が破壊されるような心配もないということ。
産後に以前とは違う緩さを感じる、という女性の報告も確かにある。これは産後の回復過程が年齢や赤ちゃんのサイズ、またどれだけ骨盤底筋のエクササイズに励むかでも変わってくる。こうした違和感を感じることは、ごく自然なことであると教育すべきで、新たな不安を感じさせる必要はない。

07.
性欲の強い女性は
まだまだ子ども

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今日、多くの性科学者が同じ到着点に辿り着いている。女性は男性と同じくらいセックスに興味がある。これは新説などではなく、科学が女性の欲望に対して、正しい答えを学んだというだけのこと。
だけど、なぜ未だに女性は性欲が少ないという作り話が存在するのだろう?セックスのことが頭から離れないなんて、不謹慎で子どもっぽいと教えるなんて何もためにならないのに。
逆を言えば、本物の男性はいつもものすごい性欲があるということになる。でも、「男は7秒毎にセックスのことを考えている」というのもまた嘘。世間は若い男性の性欲を基準に考えるため、そこまで欲望がなかったりすると、男らしくないと見なされることもあるからだ。それは男性にとってもフェアではない。

08.
カジュアルセックスは
女性向きじゃない

ジャーナリストのDaniel Bergner氏が、女性がセックスで何を求めているのかに着目したところ、じつは女性はセックスに「心の親密さや安心感を求めない」という結論に至ったそう。つまり、一般的に思われているものとは真逆、多くの女性は感情移入しなくてもセックスができてしまう訳だ。性欲についての研究でも、カジュアルセックスを求める女性の数が、男性の平均数より多いことが証明されている。

09.
コンドームは
男性が用意するもの

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相手に避妊の準備をしてもらう必要などない。女性も同様に避妊の準備をすることができるから。

10.
セックスを面倒くさがると
男は浮気をする

私が思うに、夫婦間にこうしたトラブルがある場合、妻がセックスに興味がなさすぎるため、夫を十分に満足させることができていないということ。だからといって、男は浮気をするものと決めつけて責めるくらいなら、彼に責任感を持つよう伝えればいいだけ。そもそも、男性は動物のように自分自身をコントロールできない生き物なのだから。

11.
ムダ毛処理は
女性のエチケット

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全身脱毛をすることで、より人生を充実させたものにできると訴える宣伝文句や広告は多い。けれど、義務付けられてるものではないのだから。脱毛エステだってそこはビジネス。アメリカでは、脱毛エステ界は210億円もの売り上げを叩き出しており、女性が生涯ムダ毛の処理のために費やす金額はおよそ100万円にも及ぶという説もある。

12.
生理中のセックスは
避けた方がいい

もし気分が悪く感じるのなら、別に無理しておすすめはしないけど、生理中のセックスは可能だし安全でもある。事実、生理中にセックスすると生理痛を改善させる効果が期待できる。生理の期間が短くなると報告した女性もいる。しかしながら、生理中に関わらず妊娠する可能性は少なからずあるし、性病を拡散させる可能性もあるので、必ずコンドームはつけること。

13.
セックスは、ときに
痛みを伴うもの

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本来なら痛みを伴うものではないが、多くの女性はそうだと答える。一般的に、下半身のストレッチが不十分だと、痛みを伴うことがあるそうだ。十分に筋肉がほぐれ、セックスの準備が整うまでには、少なくとも20分くらい前戯にかける必要がある。なかには、前戯がなくても大丈夫な女性もいるが…。
膣痙攣や外陰部痛は実際に起こることだが、残念ながら世間にはまだあまり知られていない。このような症状に悩まされている女性はたくさんいるが、ほとんどの女性が改善方法があることに気付いてない。もしも、セックス時に痛みを感じるようならば、専門家に相談することが最善策。

14.
セックスが始まったら
途中で断ってはいけない

セックスの最中だって気が変わることはある。パートナーは相手のサインを感じたら、それを敬うべきだ。たとえ男性が、そのことで強い不快感を持とうが我慢してはいけない。相手はあなたの言うことを聞き入れるべきなのだから。

15.
ポルノなんて
男性が観るもの

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ポルノは非現実的だったり、女性の性的関心が汚れたように描き出されていることもあるため、ポルノを嫌う女性の心は理解できる。問題は、こうした性描写のほとんどが、男性の理想や妄想から作られているということ。
だからといって、女性がポルノを楽しめないという訳ではないし、女性のための作品だって増えてきている。研究者によると、女性がエロティックな画像を見る際の脳波の増減を調べたところ、男性と同じくらい強く増加するという結果になったそう。

16.
多少のセクハラは
目をつむるしかない

ある調査によると、多くの女性はセクハラや暴力は日常茶飯事のものであると考えていることが判明。けれど、このようなことが当たり前だと考えるべきではない。どんな種類の性的暴力であろうと許されるものではないし、男性だから仕方がないという馬鹿げた考えで、女性が被害を受け続ける必要なんてどこにもないのだから。

17.
自分は遅い?
10代でみんな経験する

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アメリカでは、初体験の平均年齢は17歳なんだそう。ただ、なかには全くセックスに興味がないと答える若者もいるらしい。セックスに前向きになるということは、誰もがセックスをたくさんするべきとすすめている訳ではない。セックスは安全に行うべきで、恥じらう必要もなく、知識をちゃんと学んだうえで、それぞれの意思によって選択するべきこと。それを理解する必要があるということ。

Licensed material used with permission by Mic

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。