フランシスコ法王に学ぶ「リーダーシップの極意」
Twitterで、2,200万人以上のフォロワーを持つフランシスコ法王。彼は米雑誌「Time」で、2013年を代表する人物に選ばれました。新しいことにチャレンジし、人を何よりも大切にするリーダーの鏡のような存在。
そんなフランシスコ法王から学べる、5つのリーダーシップ論を「Fast Company」より紹介します。
01.
口先だけじゃなく
言動を一致させる
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フランシスコ法王は、フットワークが軽いことで知られています。実際、法王に任命されたその日から改革をはじめました。
彼は、来てもらうのではなく自ら信者のもとに足を運び、移動手段に使うのは防弾ガラスが装備されたベンツではなく公共のバス。手紙には直筆で返信し、誕生日にはローマのホームレスたちを招いて食事をしました。
口先だけではない彼の行動が、まわりからの信頼を得ることにつながるのです。
02.
流行に遅れず
新しいことを取り入れる
Twitterの愛用者としても有名なフランシスコ法王。ハンドルネームは@Pontifesで、英語以外にもラテン語、アラビア語、スペイン語、ポーランド語、ポルトガル語、イタリア語、フランス語、ドイツ語と計8ヶ国語で呟いています。彼はSNSの影響力にいち早く気づき、英語のアカウントはすでに730万人以上にフォローされているほど。
発信する時は、決して上から目線にならず見る人の立場に寄り添ったツイートをします。謙虚で親しみやすく、それでいて面白いメッセージが人気の秘訣なのです。
03.
今までの考えに縛られず
新ルールをつくる
彼は従来の官僚主義を否定しています。その一環として「ローマ法王」ではなく「ローマの聖職者」であると、自分の職名を変えました。
今までのやり方にただ従うのではなく、辛らつな方法でその体制を切り崩し、階級制度を変えようとしています。彼のおかげで、ローマ法王庁の官僚制度は以前よりも平等な形に変わりました。
ボストン大学の社会事業学では、フランシスコ法王は見本となるビジネスマンであり、大きな組織に対しても臆せずNOと言える人物と称えています。
04.
リスク=チャンス
タブーにも果敢に挑戦
彼はローマ法王に選出されて間もなく、前例のない発言をしたことで話題となりました。
無神論者に対して「自分の良心に従うことで、神の慈悲は施される」と言ったのです。また重要な行事である「聖年」では、カトリックが禁止する妊娠中絶を悔い改めようとする女性信者に許しを与えました。中絶はよくないことであるとしつつも、苦しんでいる人たちに希望を示したのです。
間違いを恐れて、新しいことに挑戦しないリーダーも多くいます。でも、失敗するからこそ学べる視点もあります。挑戦する姿勢こそが、まわりの人たちを刺激することにつながるのです。
05.
人によって差別せず
部下の意見も大切にする
彼は、教会内での会議スタイルも変えました。法王が主体的に発言する形から、参加しているメンバーで一緒に議題の内容を考える形にしたのです。
リーダーは外面がいいだけでなく、部下の話を聞き何を求めているのか見極める必要があります。部下を理解することで彼らの力をフルに活用できるようにもなるのです。
そして最後に。フランシスコ法王が教えてくれるもっとも大切な教えは、考えを実行する行動力。あるべきリーダーの姿を学んだ今、やるかやらないかはあなた次第ですよ。
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