「この中でお医者さんはいらっしゃいますか?」飛行機で急患を救った男性。実は...大統領だった!
2015年10月26日、南米・ウルグアイからフランスへと向かう飛行機の中で、17歳のフランス人少女が重篤なアレルギー発作を起こした。乗り合わせていた2名の医師によって救急処置が施され一命を取り留めたが、なんと彼女を救ったのはウルグアイのタバレ・バスケス大統領とその主治医だったそうだ。
ウルグアイ大統領が
急患を救った!
MercoPressによれば、少女はアレルギーがあるピーナッツ入りのスナックを気づかずに食べてしまい、発作を起こして呼吸困難に陥った。母親が助けを求めると機長が乗客へとアナウンス、医師はいないかと呼びかけた。
機内にはウルグアイの医師でもあるバスケス大統領と彼の主治医がいた。処置に向かった2人は少女に薬を飲ませようと試みたがうまくいかず、静脈注射によって治療を行った。同席したバスケス氏の主治医は地元紙Busquedaにこう語ったそうだ。
「喉がほとんど閉まっている状態でした。処置がなければどうなっていたかわかりません。かなり深刻な状態でした」
救急処置の甲斐あって少女の容体は安定し、飛行機は進路を変える必要もなくパリへと無事到着した。The Telegraphには「娘の命を救ってくれた」との母親のコメントも紹介されている。彼女は空港に到着後、2人の医師へとお礼を伝えた。
バスケス大統領が飛行機内で急患の対応をするのはこれで3度目。これまでにも喘息の発作に見舞われた乗客などを救ったことがあると報じられている。
2015年3月にウルグアイの新しい大統領に就任した彼は75歳。世界一貧乏な大統領として知られ任期を満了したホセ・ムヒカ前大統領の後任だ。BBCによれば、11月2日までフランスに滞在した後、日本へと公式訪問する。