【ナゼ?】機内で赤ちゃんが泣くたびに、乗客全員がハッピーになったワケ
アメリカ国内線LCC「JetBlue」が、搭乗客には内緒のあるサプライジングな企画を実施しました。30,000フィートの上空、機内に自分がいるつもりになって動画を見れば、面白さが倍増するはず。
「いい子にしててね」
小さい子どもたちは、
機内で泣かずにいられる?
2歳未満の乳幼児が飛行機に搭乗する場合、両親の膝の上に乗せるのが一般的。これはアメリカでも同じようです。けれど、日常とかけ離れた狭い閉塞空間。小さな子どもたちのガマンがどこまで利くのか?それは、飛んでみないことには分かりませんよね。
ニューヨークJFK空港からLAロング・ビーチ空港へと向かう飛行機のなか、赤ちゃんを抱いたお母さんが乗り込みました。
こんなとき、あなたならどうでしょう?「お願いだから隣は止めて…」。内心こんな思いがよぎったとしても、誰も責めれないはず。
現に調査会社ハリス・ポールが実施した最新のオンラインアンケートによると、アメリカの成人の約65%が「機内で泣いている赤ちゃんに対してどうすることもできない」ことを認識。それでいて約40%の人が機内で泣き出す赤ちゃんに「少なからずイライラさせられる」と回答したそうです。この結果、日本人にだって当てはまるのでは?
では、話しを動画に戻しましょう。
赤ちゃん連れのママが後方に座るや、男性は「先が思いやられる」とでも言いたげに、あきらめ顔でヘッドホンしながら目を閉じました。すると、堰をきったように付近の乗客もイヤホンを。そして、ぐずり始めた赤ちゃん。
彼の行動に合わせるように、案の定ぐずり始めた赤ちゃん。すると、せきを切ったように、イヤホンを着ける付近の乗客たち。こんなとき、一番泣き出したいのはお母さんの方かもしれません。
すると、ここで客室乗務員からのアナウンスが。
子どもが泣くたびに次回航空券がディスカウント?
客室乗務員は、このフライトには特別なサプライズが仕掛けられていることを告げます。名付けて「Fly Babies」。ロングビーチまでのフライト中、子どもが一人泣くごとに、次回航空券が25%ずつディスカウントされるという内容。二人泣いた時点で半額、四人目の泣き声が聞こえたら……そう、100%つまり無料!
「今日はツイてない」と、早々にイヤホンで耳を塞いでいた赤ちゃん周辺の乗客たちも、驚きを隠せない様子。そうこうしているうちに、いざテイクオフ。
子どもが泣く、拍手がおこる子どもが泣く、みんな笑顔に
離陸後ほどなくして客席後方から、さっそく元気な泣き声が響いてきました。すると「ポ~ン」。機内アナウンスを告げるサイン音が。でも、この日は乗客にディスカウントを告げるメッセージ音です。
さらに「ポ~ン」。2度目のサイン音が機内に響いたとき、どこからともなく拍手があがりました。それもそのはず、だってこれで次回のフライトが半額になったのですから。
目的地まで残り1時間どうなる?泣き声のゆくえ
いよいよフライト時間が残り1時間ほどに迫ったころ、ついに3人目の赤ちゃんがぐずり出しました。
そして、「ポ~ン」。もう、笑顔が止まらない大人たち。
間もなく着陸態勢に入ることを告げる機長のアナウンスが流れていたその時、小さな男の子の様子が急変……。
ヒック、ヒッ、ヒッ……ギャ~。
「皆さん、おめでとうございます!やりましたね」。
ついに次回“タダ乗り”の権利を獲得。機内は拍手喝采。乗客全員これ以上ない笑顔に包まれた瞬間です。
やったね。訳も分からずお隣さんにハイタッチを求められる赤ちゃんでした。
「母の日」限定のサプライズ演出
お察しの通り、この企画は一日限りのキャンペーン。JetBlueが「母の日」に合わせて実施したもの。日頃、お母さんが感じるプレッシャーや乗客の心理を逆手に取ったその内容に、アメリカでは高い評価を得た動画です。
小さな4人の子どもたちと共に飛行機に乗り合わせたラッキーな乗客たちは、本当にタダ乗りの権利をゲットしたそうです。が、それと同時に次回泣いている赤ちゃんが機内にいても、笑顔をかけてあげる心のゆとりも手に入れたのかもしれません。大人の煙たそうな表情で、小さな子どもたちの笑顔を絶やさないで。そんなメッセージも読み取れる作品ですね。