世界で初めて、80カ国を車で旅した女性。

大昔に比べれば、海外に行くこと自体はかんたんになりました。実際に現地に行けなくても、インターネットで各国の情報にアクセスできます。ただ、その時・その場所だからこそ出合える出来事や、地続きに移動していく旅の様子を想像して体感するとワクワクするもの。これは、そんな気持ちをくすぐってくる、たくましい女性のお話。

世界中を車でドライブした女性。

アロハ・ワンダーウェル・ベイカー
1920年代に合計80カ国を車で旅した人物
当時最も世界を旅した女性と呼ばれた

第一次世界大戦後。フランスからの出発。今ほど安全が確保されていたわけでもなく、不便も多かったなか、どんな旅をしていたのでしょうか。彼女が達成したことの一部を見てみましょう。

・16歳でFord Model-Tを運転し、43カ国を渡った。
・1920年代に、80カ国・38万マイル(約61万キロ)を旅した。
・女性で初めてブラジルのマットグロッソ州へフライト。
・マット・グロッソ州の先住民部族ボロロを記録した初期の映像を撮影。
・世界一周のフライト映像を初めて記録。
・WAWEC(Work Around the World Educational Club)が開始。
・etc…。

なぜこれほど多くのことを達成できたのか。じつは彼女、ひとり旅をしたわけではなく、ある求人に応募して合格したことから旅を始めたのでした。

秘書兼運転手として、世界一周へ。

1922年。16歳だったアロハは、若い女性を対象にした求人募集に応募。仕事の内容は、発明家・冒険家であるキャプテン・ウォルター・ワンダーウェル(以下、ワンダーウェル)の秘書兼運転手として、世界を旅すること。若くて、タフで、フランス語が堪能であることが条件です。

カナダで産まれた彼女は、父親が子供の頃から大切に集めていた冒険に関する書物を読んで育ち、父親を戦争で亡くした後は家族一緒にフランスへ移住。募集要項への適正は申し分ありませんでした。

選考を行ったキャプテンは、面接時の熱意にも感服し、疑う余地もなく合格に至ったとか。旅はヨーロッパから始まり、インド、日本、アメリカ、アフリカと世界中へ。この計画には、世界平和のために人々を啓発して、同盟を募る目的もあったそうです。ここでは、その写真を一部紹介。

1920年代の旅の写真。

船に車を積むときの写真

撮影時の様子

彼女は、一度目の探検で40カ国以上を渡り、新聞などで大々的に取り上げられました。吊り上げた車の上に立つ姿や日本を訪れた写真など、目を引くものがたくさんあります。

一体、どのような毎日を送っていたのでしょう。本人のコメントが動画に記録されています。聞くと仕事も恋も充実していたようです。

「当時は若かったわ。それでも大人だと思っていたのよ。もうずいぶんと時間が経ってしまったわね。インドでは、河や砂漠を越えるのが大変で、朝晩銀行へ送るレポートのことを考えながら、予定通りコルカタに着かなきゃと焦っていた。

コルカタに到着したときに、ある男の子に恋をしたの。紹介されたのは飛行機乗りのスミス。ハンサムで、スリムで、背が高くて、すぐに恋に落ちたわ。私はいつも車のハンドルを強く握っていたものだから、彼に抱きついた時には『腕を壊さないように気をつけて』なんて言われたりしちゃった」。

「彼が飛行機のコックピットに誘ってくれたときは、ものすごく興奮したのを覚えてる。シートに座らせてもらった時、彼はこんなことを言っていた。『君たちはこの下で、世界を見ているんだろう?空にいるぼくらには何も見えないよ。機会があったら行ってみたいものだ』って」。

1927年末まで旅を続けた彼女は、開放的だったことから自由の灯火とも呼ばれていました。雇用主であるワンダーウェルも、恋をした相手のひとりでした。

恋多き女性の波乱万丈。
結婚後に、突然の別れ…。

1922〜27年にかけて行われた冒険の途中で、アロハと既婚者だったワンダーウェルは恋に落ち、結婚することになりました。ふたりはその後も旅を続け、アマゾンなどの冒険を共にしました。いつしか子どもをふたり授かりました。

旅は、1927年末に終わり、ふたりは母親と子どもが待つパリへ。それからは映像編集などに取り掛かります。1931年には、アメリカへ移住。次の冒険や映画制作の計画を立てていましたが、幸せな日々はそう長く続きませんでした。

1932年。ワンダーウェルはカリフォルニアで何者かに殺害されてしまったのです。事件の真相はいまだにわかっていません。

翌年の1933年。彼女はWAWEC(Work Around the World Educational Club)のカメラマンであるウォルター・ベイカーと再婚し、アロハ・ベイカーとしてこれまでの仕事を続けました。冒険、映画制作、執筆、講演といった活動を続け、冒険の女王とまで呼ばれるように。

スケールが大きな思い出話を、動画で微笑みながら語る晩年の彼女。その表情は若々しく、艷やかでした。

彼女は1996年に亡くなりましたが、地図にない道なき道を進んだ冒険者のひとりとして今も知られています。力強い生き方ですよね。

Licensed material used with permission by The Nile Baker Trust
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