赤裸々に同性愛を語る女性ライターのホンネ。「運命の人」を探すのをやめたら、人生が楽しくなった

誰もが夢見る“運命の人”との出会い。「Elite Daily」では、そんなロマンチックな考えを覆す、シビアな記事が掲載されていました。書いたのは、自身を「マスカラ・レズビアン」と呼び、同性愛やセックス体験についてもぶっちゃけて語るNY在住の人気ライターZara Barrie。

「運命の人にこだわっていたら、楽しい人生なんて送れない」と、自らの経験から語っています。傷つくことを恐れず、自分の気持ちにウソをつかない。そんな魅力溢れる彼女のアドバイスを見てみましょう。

“運命の人”なんて存在しない

私は、彼女に夢中だったわ。ただ「セックスをしたい」という気持ちじゃなくて、「一生そばにいたい」と思っていた。当時はまだ19歳で、彼女は、信じられないほどクールな25歳だった。ヨーロピアンで、髪の毛はまるで漂白されたようなホワイトブロンド。つねにタバコを吸っていて、体中に小さなタトゥーがあったの。

彼女はよくLAの小さなビストロに連れていってくれて、タバコを吸っては、たくさんお酒を飲んだ。25歳の豊富な体験談に、とにかく私は興味津々だったの。

ある日の夕方、彼女の新しい彼氏のことを話していたら、彼女、急にもったいぶるかのように黙って、真っ赤な唇で挟んでいたタバコから煙を吐き、

「私、出会っちゃったかもしれない。“運命の人”に」

って言ったの。私は彼女に視線を送り「なんでそんなことわかるの?」。彼女は微笑んでこう言った。

「ザラ、わかるときはわかるのよ」

でも数ヶ月後、彼女は彼と別れたみたい。

夜中の2時に彼女から電話がかかってきて、話を聞かされたわ。その声に悲しげな気配はなく、何か最悪なことがあった様子でもなく、ただただ気持ちが冷めたことだけが伝わってきた。

もちろん「運命じゃなかったの?」と彼女に聞いたわ。だって2ヶ月前までは、ソウルメイトだって言ってたのよ?なのに、今はまるで無関心。長い沈黙のあとに、彼女はこう答えたの。

「彼は、私の運命の人だったわ…“数ヶ月間の運命の人”よ」

そのとき私は、“運命の人”なんて存在しないってことに気づいたの。いたとしても、それはたったひとりだけじゃない。

そう言うとロマンのかけらもないし、ちょっと悲しい感じよね。それでも私は、運命の人探しをやめたほうが愛に対してもっとポジティブになれるし、人生が楽しくなると思うの。だって、“運命の人”にとらわれていたら、こうなっちゃうもの。

好きじゃない相手と
一緒にいるのはストレス

今度は私の友だちのレズビアン、マヤの話をするわ。彼女は3年前に「一生を共にする相手」に出会ったと確信して、付き合って1年でゴールイン。彼女は女優で、パートナーはとても優秀な映画製作者だった。セックスも最高だったって聞いたし、つねにお互いを応援し合い、養子についても前向きに考えていた。まさに文句なしの関係。でも、マヤは結婚して3ヶ月後、パートナーに愛情を感じなくなってしまったの。

彼女は泣きながら私にこの話を打ち明けて、ワインを一本飲み干したわ。「じゃあ、別れればいいんじゃない?」と私は提案した。このときマヤは、今はパートナーとセックスすることさえ想像できない、って言っていたからね。

「好きじゃない相手と時間を過ごしてると、嫌悪感すら生まれてくるの。だって、彼女が運命の相手だって信じていたから」

マヤは、“運命の人”という考えにしがみついていたからこそ、苦しんでいたの。一生を誓った相手と、一生を過ごさなきゃいけないっていうプレッシャーに打ちのめされた。

時とともに人間が変わっていくように、人に対する気持ちも変わるもの。“運命の人”が、あくまでも一時的なものだって認識できていれば、彼女は大丈夫だったはず。なのに彼女は、好きでもない相手と一生を過ごすことを決心していたの。

大切なのは
プレッシャーからの解放

マヤ以外にも、“運命の人”という考え方に執着してる友だちはたくさんいるわ。

みんな「運命の人探し」に大忙しで、友だちと過ごす時間すら作らない。それに、いつも相手との結婚を意識しているから、デートに出かけても楽しむことができていないみたい。先のことばかり考えなければ、自分の選択肢を狭めることもないだろうし、いろんな人との時間を楽しめるようになるのに…。そうやって、自然にパートナーと出会っていくものなんじゃないの?

自分にプレッシャーをかけなければ、自由になれるわ。心配ばかりしていないで、楽しむことを優先させれば見えてくることだってあるはずよ。

私は20代のとき、世界中を飛び回っていた。運命の人探しに興味がなかったからね。たまに、とんでもなくクレイジーで、まったく自分のためにならないような恋愛もあったけど、自分にぴったりの人と付き合っていたときもあった。

そのおかげで私は、自分の夢を生きる独立心の強い30歳になれたと思ってる。

運命の人探しをやめたら
人生はもっと充実する

今までヒドイ恋愛もたくさんあったけど、ひとつも後悔なんてしてないわ。だって、新しい恋愛をするたびに、新しい自分に出会えたから。だから、運命の人探しに執着していないで、なんだって試せばいいと思うの。どんな恋愛からでも、学ぶことはあるんだから。

もしかしたら、絵に描いたようなパーフェクトなパートナーに明日出会うかもしれない。そしてその人とすぐに結婚するかもしれない。それはそれでいいと思うの。でも「一生」なんて信じない。例えばその関係が一生続いたとしても、ずっと同じ気持ちでいられるなんてこと、絶対にないしね。彼女に対する愛が大きく膨らむときもあれば、それが薄れてくるときだってある。完璧な愛なんてないの。

運命の人は、そのときどきで変わるかもしれない。でも「自分」とは一生の付き合いになるわ。だから、自分さえ幸せにできる力があれば、大丈夫。“運命の人”が見つかるかどうか心配するのはすぐにやめて、人生を楽しむことに集中してみたらどう?

Licensed material used with permission by Elite Daily
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