遊牧民たちのワイルドすぎる麺料理

多くの遊牧民が建国にたずさわったキルギス。現在では定住者も増え、首都ビシュケクの近代化が進んでいます。いっぽう、遊牧生活時代の文化が色濃く残っているのが料理。ここに紹介する「ベシュバルマク」も、古くから親しまれてきた麺を使った料理のひとつ。

<材料:2人分>

・牛かたまり肉:400g
・玉ねぎ:1/2個
・きしめん:2袋
・水:1000ml
・塩:小さじ1/2
・こしょう:適量 

<つくり方>

水を沸かして牛かたまり肉と塩を入れ、ふつふつするくらいの火加減で煮ていきます。時間は、1時間半。牛肉を取り出したら細かく切っておきます。先ほどの鍋に薄切りした玉ねぎを入れて、再度ふつふつするくらいの火加減で5分煮たら取り出します。同じ鍋で今度はきしめんを袋の表示時間通りに。

器にきしめんを盛り付けたら、玉ねぎ、牛肉をのせて塩こしょう(分量外)をふります。茹でた汁はスープとして。別途お茶碗に入れて、麺を食べながら飲むのがキルギススタイルです。

5本指を使って食べるのは、
遊牧民スタイルの名残り

キルギス語でベシュは数字の「5」、バルマクは「指」の意。つまり、箸を使わず5本の指を使って食べる、これがベシュバルマクの語源。キルギスでは床に座って料理を囲み、手を使って食事を口に運ぶのが一般的な風景でした。こうした文化は遊牧民たちの間では今も残っていますが、都市に住む人々は、私たちと同じようにテーブルに座ってフォークで食べるスタイルだそうです。

さて、今回はきしめんをつかった再現レシピでしたが、本来は小麦粉を平たく伸ばしたあと、麺状にカットするのがこの料理。麺の切り幅が家によって大きく違っていて、8cmちかい幅にカットするような家もあれば、そばのような細切りにするところもあるんだとか。

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。