いっそ宇宙から吊り下げちゃえ!という高層ビル計画がある。
エッフェル塔、エンパイア・ステート・ビルディング、ブルジュ・ハリファ...人類はその文明を誇るため、より高い建築物を作り上げてきました。
「Clouds Architecture Office」が進める仮想プロジェクトも、そんな高層建築物のひとつ。
ただひとつ違うのは「地上から空中」ではなく、「宇宙から地上」に向けて吊り下げる、ということ。
宇宙から
吊り下げるビル!?
この斬新な建築物の名前は「Analemma Tower」。空中から地上に伸びるその外見は、もはや高いとか長いの議論ではない、圧倒的なインパクト。
全長はなんと32,000m。世界一高い建築物であるブルジュ・ハリファが828mなので、桁が違うどころではありません。
一体どこに建てるの?というのはもっともな疑問ですが、地球上の軌道にある小惑星にビルを建て、地球までつり下げるという設計なのだそうです。
地上に場所を取らないためタワーはどこにでも建ることができ、さらに軌道に乗って北半球と南半球の間を毎日移動することができるのだとか…。
移動するタワーは、超強度ケーブルを介して地上のビルと接続可能。
ビルは移動していきますが、たとえば「ニューヨークでは速度が最も遅くなるように設定する」など、軌道をコントロールすることもシミュレーションしているとか。
小惑星を操作して
軌道上に再配置する
そんな都合のいい小惑星あるの?と思ってしまいますが、実際NASAにも小惑星再配置の計画があり、そこからインスパイアされたもの。
また、欧州宇宙機関(ESA)のロゼッタミッション(彗星に上陸し、宇宙の物質と相互作用が可能であることを証明)を参考に、「小惑星探査任務」を2021年に予定しているとのこと。
タワーを通して
宇宙と地上を行き来する
このビルの構想に携わるRudakevychさんによると、タワーの最先端の電磁気エレベーターとともに、人々がタワーと地表の間を行き来できる「大型旅客ドローン」も計画しているそうです。
SFでたびたび目にしてきた宇宙エレベーターですが、少しイメージが違うけど、実際はこの「Analemma Tower」のような形で、私たちの目の前に誕生するのかもしれません。