この「よろこび」に共感できるのはクリエイティブな人間だけ
2017年4月25日、女性ライターErin Chackさんに待望の赤ちゃん(?)が生まれました。出産のまさにその瞬間をTwitterで投稿(のちにInstagramにも)した彼女の写真には、こんなコメントが添えられていました。
「一週間前の今日、私のかわいい、愛おしいわが子が生まれたなんて、まだ信じられない!」
実をいえば、彼女の言葉にはまだ続きがあるのですが、それは壮絶な出産シーンを失礼して覗かせていただいた後にしましょうか。
分娩台の上で必死の形相のJoanneさん。いま、まさに赤ちゃんが出てこようとしています。助産師の声に息遣いを合わせるErinさん。
助産師のかけ声とともに「う〜んっ」。見守る夫の握る手にも力がこもる。
「さあ、ママもう一息。ガンバって!」
「ハァ、ハァ、ハァ…Come Onnnn...!!」
「頭が見えてきた。さあ、いきんで!」
「おめでとう!よくがんばった。元気な“新刊本”よ」
…はい?
これが、「産みの苦しみ」
「……600グラム、234ページの元気な小説。ママはあなたを愛している」。
と、彼女の一連のコメントは、ここまでがフルセンテンス。2週間前、Erinさんは自著『This Is Really Happening』が上梓したよろこびを出産に喩えて表現したっていうオチ。
はい、不謹慎といえば不謹慎でしょう。でも、彼女の産みの苦しみが分からなくないのです。クリエイティブに携わる同じもの書きとして。それこそ生き血を通わせて、苦労して、そうしてつくりあげた自分の作品。
苦しみから逃げ出したら、幸せまで逃してしまうってことですよね、Erin。
ということで、ここは最後まで革新的でクリエイティブな彼女のジョークに乗っかって、こんな言葉でしめたいと思います。
Erin、よく頑張ったね。お幸せに。
Licensed material used with permission by @erin.chack