「限界に挑み続けろ!」自分のアバターから届くメッセージ

自分の分身となるキャラクター、アバター。全世界興行収入第1位となった映画『アバター』続編の制作もはじまるようだけど、現実の世界においてアバターネタで話題を呼んだプロジェクトを紹介したい。

それが、NIKEの『Unlimited Stadium』。昨年8月、オリンピックの開催に合わせてマニラの中心部に期間限定でオープンされたのだが、注目された理由は、LEDスクリーンに映しだされた自分の分身をライバルとしてレース対決できるユニークなコンセプトにあったのだ。

「人気モデルの靴跡」が
トラックレイアウト

上空からの写真であれば、一瞬で分かるだろう。けど、念のために。

トラックのレイアウトは、NIKEのランニングシューズ「ナイキ ルナエピック フライニット」の靴跡がモチーフとなっている。その上に無限大「∞」のカタチをしたランニングコースが設定されているのだ。200メートルのコース上には、LEDのスクリーンが並べられていて、この連続したスクリーンにアバターが映し出されるという設計。

走った速度や距離に応じて
アバターが成長

ランナーはラップタイムを設定した後、シューズにセンサーを取りつけてスタート。

このデジタルな仕組みによって、アバターと並走することができるのだ。しかも、走った速度や距離に応じてアバターは成長して、走るスピードもアップしてくるからたまらない。そうなったら、もう真剣勝負。

こうやって、ランナーには、常に自己ベストのタイムを更新するチャレンジ が課せらていたのだ。

「負けられない」気持ちが
ユニークな体験を生んだ

アバターとの勝負は、LEDスクリーンによって一目瞭然だから負け続ける訳にはいかない。だから、自分を追い込むしかない。そこで、いかに自分の限界に挑み続けられるかが大きな鍵になってくる。しかも、このコースには、最大で30人ものランナーが参加ができるということだったので、想像するにランナー同士も刺激を与え合ったに違いないー。

当然、煽られるように走るワケだが、この背景には、自分の限界に挑み続けるランナーにインスピレーションを与えるというNIKEの狙いがあったようだ。

視覚的にも分かりやすくアバターとの対決といったユニークなユーザー体験を生むことになった本プロジェクトは、ONE SHOWをはじめとして世界中の広告賞を受賞する結果となった。 

Licensed material used with permission by NIKE
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。