「運動嫌いな文系女子」だった私が、毎日ランニングを続けられる秘密

高山 都

「mina」、「non-no」、「PS」などファッション誌のビューティーモデルとして活躍。ドラマ「ROOKIES」出演者オーディションにて1位となり「ROOKIES」に出演。その他にもドラマ「ガリレオ」や映画「容疑者Xの献身」に出演など女優としても活動。
また、1年間で120本以上もライブを見に行く音楽好きでありその知識を活かし、
東京FM「RADIO DRAGON」のパーソナリティーとして活躍。趣味はマラソン。

女優・高山都さんがランニングを始めたのは、2011年頃。スポーツサイトの企画で香川丸亀国際ハーフマラソンに出場したことがきっかけだったという。高山さんは、今でも走ることをやめていない。自らを「運動嫌い」「文系女子」と呼ぶ彼女が、走ることを続けられるのはどうしてなのだろうか?

朝のランニングを趣味にしているTABI LABO代表の久志が話を聞いた。

私のラン、
朝はスイッチ、
夜はリセット。

久志 今日は都ちゃんに「走ること」について話を聞きたいと思います。走り始めて何年目になるんでしたっけ?

高山 よろしくお願いします!もう4年半になりますかねー。同じ走るといっても、朝・昼・夜それぞれで見える景色も違うし、心の持ちようも変わってくるんですよ。

久志 そうなんだ。どんなふうに走り分けてるの?

高山 例えば朝は、スイッチを入れるために走ります。オーディションがある日とかの「今日は勝負かけるぞ!」ってときですね。

朝は自分がゼロの状態だから、いろんなものを吸収しやすいんです。ミュージシャンのインタビューがある日には、iPodにその人の曲を入れて走ります。すると、いつもより情報が頭に入ってくるんですよ!しかも歌詞の持っているイメージと、走ってるときの風景がリンクしたりして、「なんて素敵なサウンドなんだろう!」って感動しちゃったり…。それをインタビューで伝えると、トークがめっちゃ盛り上がったりするのでオススメです。

久志 僕も朝はよく走ってるんだけど、スポンジみたいに吸収力が上がるのはわかるなぁ。普段気づかないようなことにも気づけたりするし。じゃあ昼は?

高山 「調整」の意味合いが強いかな。ちょっとエネルギーが足りないなってときにはテンションを上げる役割がありますし、逆にニュートラルな状態に戻したいなってときには落ち着かせる役割を与えることもあります。

久志 たしかに。昼に走るって、朝とは全然意味合いが違う気がする。じゃあ夜は?

高山 夜はもうシンプルで、「リセット」です。なんか煮え切らないなとか、ちょっとモヤモヤするなって思ったら、走って汗をかきます。すると、帰ってくるころには体がとっても軽くなっていて、いい疲労感と一緒に眠れるんです。

時間帯を変えて走っていると、飽きないんですよ。自分の体調や気分もわかるので、1日をうまくコントロールできるようになった気がします。

走るのがイヤな日は、
走らなくていい。

久志 僕は「自分に負けないぞ!」って思いながら走っていることが多いんだけど、都ちゃんはそういう感じではないよね?

高山 それもいいと思いますよ。でも負けないって気持ちだけだと、前のめりのときはいいんですけど、後ろ向きな気分になると走り出せなくなっちゃうんです。それって日常でも同じで、あんまり頑張りすぎると、ポキっと折れたときに戻れなくなったりしませんか?戻せないというか、戻し方がわからなくなるというか…。だから柔軟な気持ちで、どんな状態になっても対応できるようにしています。

久志 ストイックになり過ぎないことで、逆に継続的に走れると。僕が毎日は走れていないのって、ストイックになりすぎているから…なのかな。

高山 そもそも、毎日走る必要なんてないですよ。私は「今日も走りたい!」って毎日思ってるから走ってるだけなので。「…今日も走らなきゃ!」なんて思ってたら、走ること自体イヤになっちゃいますよ。

久志 それもそうだね。じゃあ、走りたいんだけど走る時間が取れないときなんかはどうしてるの?

高山 そういうときは、走っているときの清々しさを思い出して、うまく時間をつくるようにしています。いつもより30分早起きするとか、ダラダラしている時間を活用するとか。自分に言い訳しないで、とにかく時間をつくる努力はいると思います。

久志 そうやって高いモチベーションを維持できるのって、本当にスゴいと思う。

「音楽」が私を走らせてくれる

高山 私、走って帰ってきたときに「今日は走らなきゃよかった…」って思ったことが一度もなくて。走り出す前は億劫なこともあるんですけど、いざ走ってみたらやっぱり気持ちいい。モチベーション維持のためによくやるのは、音楽を聴くこと。新しいアルバムを買ってきたり、友だちからオススメされた曲があったりすると、iPodで走りながら聴くことにしています。すると、アルバム1枚分くらいの時間は走れるものなんです。あまりにいいアルバムだったりすると、もう1回聴きたいからもっと走ろうってなったり。音楽が私を、楽しく走れる状態にしてくれるんです。

久志 そのモチベーションの上げ方はいいですね。なにより楽しそう!

高山 フルマラソンの前には、好きな曲を片っ端からつめこんだ6時間くらいのプレイリストをつくるんです。それをランダムに流したりするんですけど、どれも好きな曲だから、ずっとテンションが上ったままでいられるんですよ。そうすると、めっちゃしんどいときに聴こえてきた曲にハッとさせられたり、くじけそうになったときに背中を押してくれたりして。何十回、何百回と聴いている曲なのに、「ああ、なんかこの曲にまた励まされてる…」なんて思うこともあります。

久志 へぇ、音楽が走ることを支えているんですね。女性に限らないですけど、走ること自体を楽しむ人より、ダイエットのために仕方なく走ってるって人が多い気がする。

高山 私もダイエットを意識して走ることはあります。走る距離をたべたいもののカロリーに置き換えてみたりもしますよ。

久志 それって、にんじんをぶら下げる感じ?

高山 そうかも(笑)。食べるのも飲むのも大好きなんで、やっぱりガマンできないことってあるんです。だから「今日は食べすぎたな…」って思ったら、その分走るようにしています。「昨日はあれだけお腹いっぱい食べたんだから、今日はその分元気に走ろう」って、楽しかった気持ちが走る活力になるんです!

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。