捨て犬と、恋に傷ついた女性の「二人五脚」ものがたり
これは、ハスキー犬・Kyroと、その飼い主で写真家・Amanda Trompさんの“二人五脚”ものがたり。傷つけられたふたりが、助け合うことで辛い過去を乗り越えたお話です。
そもそも、はじまりは四年前──。
それぞれが抱える
辛い過去
当時、Amandaさんは、恋人からの暴力に悩まされていました。逃げることすら諦めかけていたそのとき、彼女は子犬のKyroと出会ったのです。
そんなKyroもまた、誰かの助けを必要としていました。
Kyroを産んだ母親は、彼を含む9匹の子犬を捨ててしまったのです。Amandaさんは寄る辺をなくした小さな子犬と出会い、その愛らしさに惹かれて家に連れて帰ったんだそう。
自分の生活に悩んでいた彼女は、Kyroと出会ってもう一度生きる活力を手に入れます。彼のもとを離れて、Kyroと一緒に幸せになろうと決意したのです。
そしてAmandaさんはKyroとの新生活を初めて、写真に対する深い情熱に目覚めました。辛い過去を遠ざけ、幸せな毎日を記録するために、彼女はKyroと自分の写真を撮り始めます。
同じ苦しみに
悩む人に寄り添いたい
暴力行為を繰り返す男性のもとから離れたAmandaさんは、写真家としての活動と共に、家庭内暴力で苦しむ人々の支援活動も行っています。
自分と同じ辛い状況の人を助けるため、彼女はまっすぐに問題と向き合い続けています。
寄り添って生きる一人と一匹。彼女はこう言います。
Kyroが、私の心を覆っていた「悲しみのベール」をはがしてくれた。彼がいるから、私は私らしくいられるのよ。