エンタメ番組の放送作家がトランプのツイートに「リプしまくる」理由

ソーシャルメディアの楽しいところは、著名人であれ、同じ目線でコミュニケーションできてしまうところ。彼らの情報や宣伝をいち早く知れることもあれば、オフタイムショットに日常をチラ見したような気にもなれたり。まさに友人のように、それがOne Wayの気にならないからこその親近感がSNSの大きな魅力。

私のようにただ眺めて楽しむ人もいれば、こんな方法で著名人にアプローチを続ける人もいます。

良くも悪くもお騒がせなツイートを連投するドナルド・トランプ大統領。そのツイートに対して、あたかも友人のようにリプしまくる人物が、最近Twitterユーザー界隈で話題になっているんです。

トランプに“リプる”この人、
トモダチなの?

どういうことかと言うと…

7月22日のツイート

トランプ(以下T):「ショーン・スパイサーはとても素晴らしいヤツなのに、“フェイク・ニュース”の暴挙によって被害者になってしまった。それでも彼の未来は明るい」 

ジョッシュ(以下J):「友達が離れて行ってしまう…悲しいね」

または…

7月25日のツイート

T:「今夜はオハイオ州へ。多くの人が集まってくれると期待している。会場で会おう!」  

J:「あー悪い!予定あって行けないわ。今度埋め合わせ、な?」

そのオハイオ州での公演を終えた感想を投稿した7月26日のツイートに対しても…

T:「オハイオの聴衆は素晴らしかったよ。ありがとう。本当に信じられないような夜だった」 

J:「で、一泊してくるの?それとも今夜帰ってくる?」

個人的には、これがいちばんニヤけてしまいました(↓)。

7月19日

T:「これから共和党上院議員たちとホワイトハウスでランチだ。医療保険について話し合う。彼らはアメリカ(国民)への約束を守らなければならない」 

J:「いいじゃん。俺はパスタでも作ろっかな」

と、まあこんな感じに、トランプ大統領の話し相手になったつもりでリプをしているのはジョッシュ・パッテンさん。7月の中頃から突如、それも一方的に始めたそうですが、彼はこれをプロジェクトだと称しています。

なんのため?そもそも、ジョッシュさん、あんたナニモノ?

政治的批判なのか?
ただの“おふざけ”なのか?

実はジョッシュさん、アメリカで40年以上続くバラエティ番組の「サタデー・ナイト・ライブ」の放送作家として活躍している人物。コント、風刺パロディ、即興劇など、エンタメを追求する長寿番組を支えているのが彼。

このトランプ大統領へのリプも、ジョッシュさんにしてみれば、オープンな共有の場を利用して自分のユーモアの発揮どころを模索する、新しい表現方法なのかもしれない。なんて深読みしたくなります。

なにが面白いって、個人の思想や、政治的意見を表明しているわけでなく、友人や家族たちに連絡を取るのと同じように大統領とコミュニケーションを成立させている点。あくまで一方的ですけどね。

他愛のない彼のリプは「お疲れ!」だったり、「いいジャケットだったよ」だったり、「残念だったな…」など、トランプ大統領のツイートに対しての純粋な共感や、感想を返信しているに過ぎないのです。まあ蛇足ですけど、返事はたったの一度もありません(笑)。

それでも、ジョッシュさんが続けるこのプロジェクトには、どんな意図があるのでしょうか?

大統領がツイートするだけで大きなニュースになり、これに反トランプの人たちが速攻でTwitterで反論を返信する。これがいまのアメリカの現状。

お互いに一方的な意見をぶつけ合っているように映るリプ欄でのやり取り。はたして、これが本当に建設的な議論の場として成り立っているんでしょうか?

ジョッシュさんのリプを改めて見てみると、読み方によっては、現在の政権に対して好意的にも読めるし、揶揄しているようにも読めます。どこまで本気か分からない彼の”演出”に翻弄されるトランプ派も、反トランプ派も、そしてノンポリ派も、彼のリプ欄には登場します。むしろ、ジョッシュさんはトランプ大統領ではなく、不毛な議論をTwitter上でしているユーザーたちを試しているのかもしれません。

Reference:Josh Patten

関連する記事

アメリカ国内だけではなく、世界中で物議を醸している「トランプ大統領」。そんなトランプ大統領にまつわるおもしろエピソードを6つ紹介したいと思います。
ドナルド・トランプ大統領のTwitterアカウントは、政権移行後、どうなる?
Google Chromeの拡張機能を使ってトランプ大統領のツイートを8歳児のクレヨン手書きフォントに変換してみたら……。
今年1月に起こった支持者による連邦議会議事堂への乱入事件を受けて、TwitterやFacebook、Snapchatなどの主要SNSのアカウントを永久凍結...
イタリア・ミラノ出身でスペインを拠点に活躍するデザイナー兼建築士のFederica Sala氏による「The Bruno's Swing」は、母をモチーフ...
ドナルド・トランプとボリス・ジョンソンのSNS施策は、信じられないようなことをやっています。
「Twitter」は先月、メディアが意図的に誤解を招いていると判断した場合に「Manipulated media(操作されたメディア)」というタグをつける...
トランプ政権を揶揄したアメリカンなジョークグッズと思いきや、その逆。トランプ支持者が作ったものだそうです。
アーティストPhil Gableさんは、以下の画像に映る銅像をブルックリンに5つほど置いたそうです。
9月20日にロサンゼルスを拠点にしているアーティストPlastic Jesusが新たな行動を起こしました。
アメリカを拠点とする「Allergy Amulet Inc.」は、創業者兼CEOの「Abigail Barnes」氏の幼少期の体験をもとに、食品に含まれる...
いま、ニューヨークを舞台にした『ホーム・アローン2』が再び話題となっています。ドナルド・トランプ氏がカメオ出演していて、多くの人がそのシーンを削除するよう...
アメリカで活躍するデザイナーJoe Doucet氏が制作したお遊び要素一切なしのトランプ。シンプルな佇まいで純粋にゲームに集中できそうです。本気でトランプ...
大統領選の選挙活動の一環として、リサイクル可能なプラスチック製ストローを販売開始したトランプ陣営。数日でなんと14万本以上も購入されたという。22日、キャ...
歴史も国も違う文化が見事に融合したトランプで七並べでもしながら、1つひとつ手にとってじっくり絵柄を楽しみたい
生徒や教師たちが亡くなった事件に対するトランプ大統領の発言は、彼の想像とは裏腹に、アメリカ社会に大きな波紋を起こし、新たなソーシャルムーブメントを生むこと...
3月にオークションで落札されていたトランプの生家、Airbnbを通して宿泊できることになり話題を集めている。場所はニューヨーク州のクイーンズ区。家の中は幼...
ハイチをはじめとする中米やアフリカの国々を、「Shithole」と呼んだとされるトランプ大統領。これに対して、ある広告代理店が華麗な皮肉を使ったキャンペー...
iOSにて「音声ツイート」が可能になったと、6月17日にTwitter社公式ブログにて発表された。1ツイート内で録音できるのは140秒間。文字では表せない...
音声SNS「Clubhouse」や次世代SNS「MeWe」など、2021年注目の「新興SNSアプリ」を5つご紹介します。
カードの序列に違和感を覚えたオランダ在住のデザイナーIndy Melik氏は、誰もが楽しめる新しいトランプ「GSB Playing Cards」を製作した。
7月26日、ドナルド・トランプ大統領が「トランスジェンダーを、軍で受け入れないことに決めた」とのツイートに対して、カナダ軍が「あらゆるジェンダーアイデンテ...
昨今、FacebookやTwitterの規制が強化されるなか、性的なコンテンツを自由に表現できる場を目指したSNS「Lips」が誕生した。
トランプ大統領の筆跡を忠実に再現した「フォント」をダウンロードできるサイトが登場。
造園会社「フォーシーズンズ・トータル・ランドスケーピング」がオリジナルグッズを発売。
これまでもさまざまなタトゥーが話題となってきましたが、今注目されているのは、「刺繍みたい」と言われているソレ。柄を描く一本一本のラインがまるで糸で編まれて...
スウェーデン発のスニーカーショップ「Sneakersnstuff 」が、先週末11月14日(土)から、カフェレストラン「SNS CAFE TOKYO」をオ...
コラムニストのベンです。今回はアメリカのコメディ・ローストについて紹介します。
ことの発端は「イギリス田園生活博物館」の公式Twitterアカウントの「大英博物館さん、最高のカモを贈って!」というツイート。すると、次々と多くの美術館が...
第45代アメリカ合衆国大統領、ドナルド・トランプ。数々の女性蔑視の発言は多くの議論を呼んできた。大統領就任式の翌日「ワシントン・ウィメンズ・マーチ」で歌手...