“誰もログインできないSNS”がApp Storeで1位獲得
昨年、「暴動を扇動する可能性がある」としてFBやTwitterなどの各種SNSから追放されたトランプ前大統領。
以前から示唆されていた彼の新SNSプラットフォームが、「大統領の日」である2月20日にリリースされた。
「Truth Social」というアプリで、トランプ氏が立ち上げた「Trump media and Technology Group」が開発したもの。
立ち上げから間もなくして米国のApp Storeの無料アプリランキングにて1位を獲得し、『The New York Times』によると、氏のフォロワーは23日時点で5万人だという。
さて、この「Truth Social」は一体どんなSNSなのか。
アプリストアの概要説明によると、
「Truth Socialが他のSNSとちがう点。それは、政治的差別から解放されたプラットフォームである」
簡単に言うと、ポリシーの異なるTwitterのようなもの。トランプ氏自身がポリシーに抵触したとしてバンされたのだから当然だが、ここでは「多様な意見とそれがもたらす活発な議論を歓迎する」とのこと。
さすがに“保守派のためのアプリ”という売り込み方はしていないものの、概要欄には「ビッグテント」という表現があり、自由主義者や保守主義者などが集う場として想定していることが窺える。
ただし、いくら前大統領が開いたプラットフォームとは言え、なんでも発言できるわけではない。
なりすましや嫌がらせはもちろん、ポルノ関連の投稿が禁じられていて、この点はTwitterよりも厳しかったりする。
おもしろいのは、この規約の中には「不正行為の虚偽の報告」が含まれていること。これに関しては……お察しのとおり。
ちなみに、リリースからアクセスが殺到しているためかアプリはダウンしているようで、アカウント作成時にエラーが出たりウェイトリストに並ばされたりと不安定な状態だ。
また、現時点では米国のみアクセス可能で、他の地域からのアクセスは拒否されている。(VPNなどの使用で対応はできる様子)
専門家からは「拙速な実装の証拠であり、そんな提供企業が個人情報を安全に保てると信じる理由を理解できない」とまで言われている始末。
いろいろと問題点が多い一方で、注目を集めるという点では成功しているようだ。
宣言から1年も経たないスピード感はいかにも“トランプらしい”が、これが災いして余計な緊張をもたらすことがないよう願いたい。
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