街角のほころびを「LEGO」で修復するアーティスト。
古い街並みを歩いていると、壁にほころびができていることがあります。そんなとき、欠けた部分をよ〜く見てください。誰かがレゴで修復してくれているかも。
子供の優しい気遣いのようなユーモラスなこの作品は、ドイツ人アーティストJan Vormannさんによるプロジェクト。ヨーロッパ、アジア、アメリカなど世界40都市の街角に、Janさんのレゴがひっそりと佇んでいます。
レゴは、国境を越えて。
Janさんは2009年にイタリアのBocchignanoで開催された展示をきっかけに、世界各地の街の古い壁をレゴで修復するプロジェクトを始めました。モノトーンの壁に懐かしくて無邪気なレゴの色彩を見ると、不思議と心が癒やされます。
修復する壁の傷み具合によって、Janさんの作品の大きさは様々です。
壁に空いた穴が大きいほどレゴが占める面積は大きくなり、中には9kg分ものレゴブロックを使ったものもあるそうです。
Janさんによるレゴのパッチワークは話題を呼び、いくつかの作品はレンガとセメントで作られたレゴブロックに置き換えることで正式に壁の補修として認められているそう。
この作品に倣い、住人たちが自らレゴで街の壁を修復しはじめることもあります。このプロジェクトについて、Janさん本人もこのように呼びかけています。
これはグローバルなゲームだよ。きっと世界中の誰もがレゴを見たことがあるし、いくつか持っているんじゃないかな。みんな自分たちの住む街に、レゴのカラフルな色彩を加えよう。子供だけじゃなくて、大人も一緒に、世界をもっとカラフルに彩ろう。
言葉も文化も歴史も異なる世界のあらゆる場所で、同じ色のレゴブロックが街を彩っているのはとても優しくて美しい光景ですね。
子供には新しく、大人には懐かしいレゴブロックは、世界中の人々を結びつける手伝いをしてくれる素敵なアイテムなのかもしれません。ちなみに、銀座にもあるらしいですよ!