うどん県の新たなる挑戦。

香川県は悩んでいた。

 もはや知らない人はいないほど有名なキャッチフレーズ、「香川県はうどん県」。美味しいうどんを食べるためだけに香川に行く、という話も聞かれるほど「うどん」は香川にとって欠かせないものになったし、それによってもたらされる恩恵も大きいはず。でも、そんな香川にも、悩みがあるというのだ。それは、

 

昼はうどん食べにきてくれるんだけど、みんな夜はよその県に飲みに行っちゃうこと。

 

うどんも引き続き食べに来てほしい。でもでも、夜も香川で過ごしてほしい〜! そんな県民の思いを背負って、県知事公認の救世主が誕生した。それは…。

「希少糖ハイボール」だあぁ!

うどん、オリーブオイル、盆栽などの他に、香川県の特産品としてじつは国内生産量のほとんどを占めているというのが、「希少糖」だ。

この香川特有のものを使って、県外からのお客様を、夜もおもてなしできる商品を、ということで発案されたのが「希少糖ハイボール」というわけ。

 

老若男女に人気のお酒、「ハイボール」。これに、希少糖のシロップを入れてほんのり甘くしたもので、香川の郷土料理「しょうゆ豆」にだって、「てっぱい」にだって「まんばのけんちゃん」にだって、なんならうどんにだって合う万能のお酒なのだ。現在は、香川県内40店舗ほどの飲食店で飲むことができるという。

希少糖は、香川の特産品

日本で一番有名な希少糖と言えば、ご存知「キシリトール」。希少糖というのは簡単に言えば、“天然に、ほんの少しだけある糖”。天然に存在しない人工甘味料と違い、ほんの少しずつ長年人間が食べ続けてきた糖なので、安全性も高いのだとか。 

 

そんな希少糖は、かつては高価すぎるため研究さえ満足に行われていない糖だった。しかし、なんと生産する過程で必要になる酵素が、香川大学農学部食堂裏の土壌から発見され、今では香川県はすべての希少糖が生産できる世界中で唯一の生産地になったのだそう。夢みたいな話だけど、世の中こんなこともあるのだ。

香川で夜を過ごして
みたくなって来た

そんなわけで、じわじわ来ている希少糖ハイボール。その盛り上がりの中、希少糖のさらなる周知に努めるべく活動している「希少糖普及協会」が、11月10日を「いい糖の日=希少糖の日」に制定。今年は、高松市の中心部商店街とJR高松駅の二ヶ所で、希少糖ハイボールをご当地ハイボールとして盛り上げるべく、「希少糖ハイボールバー」が開設された。

イベントは、ライバル同士の大手酒類メーカー、サントリー、キリンビール、アサヒビールの三社が協力し、各ブランドが出すウイスキーをベースにした希少糖ハイボールを振る舞うという珍しい取り組みで、県内外の注目を集めたという。

 

希少糖は、食事のカロリーの分解・吸収を抑える効果があると言われていたり、キシリトールなんかは甘い糖であるにもかかわらず、歯に良い効果をもたらすとも言われている。

世界の糖尿病患者が4億1500万人を超え、今もなお増加の一途を辿っている中、ほんのりと甘くて飲みやすく、健康にも気を遣える「希少糖ハイボール」。今後、香川の夜を盛り上げてくれるに違いない。注目だあぁ!

Licensed material used with permission by 希少糖ハイボール普及委員会
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