主役は部屋。というInstagramアカウント

SNS時代が生み出した「セルフィー(自撮り)」というカルチャー。

撮影する角度を変えてみたり、代わる代わる服装やメイクで、フォロワーを楽しませてくれるけれど、そのほとんどが盛れる見せ方。あとはいかに自分らしさや工夫を効かせることができるか。

例えばこの鏡越しのセルフィー。写真はどれも“主役”が存在しない。けれど、そのことが逆に個性的な室内空間を強調して見せてくれている。

写真家のLeonardo MagrelliのInstagramアカウントに一部公開されている、「Meerror(ミラー)」という名のプロジェクト

お気づきかもしれないが、鏡の実際のスペルが"Mirror(ミラー)"であることに対して、彼が意図してミススペルする"Meerror(ミラー)"は、Me-Error(私-エラー)というふたつの言葉から成り立っている。

曰く、これは“私”が“エラー”で映し出されていないことを表すワードプレイなんだそう。

部屋に置かれる鏡は、大概自分の目では確認できない、自らの顔や全体像を映し出す役割を担っている…はず。ところが彼の作品では、一般的に知られるこの役目は一旦放棄。通常鏡の前に映る人像を“妨げ”とし、人が隠してしまっている「スティルライフ」をあえて主体としているのではなだろうか。

Licensed material used with permission byLeonardo Magrelli, @leonardomagrelli
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。