空腹のイライラ感を指す「英単語」知ってる?

カップヌードルのCMでおなじみ「Hungry」というワード。その意味するところは言うまでもなく。では、こちらはどうでしょう「Hangry」。スペルミス?いえいえ、そうじゃありません。

今年2月にあの『オックスフォード英語辞典』に新たに追加されたHangry、フードライターValerio Farrisが、気になるこの単語について「Food52」に書いた記事を紹介します。

お腹が空きすぎてイライラ
こんなとき、何て表現する?

四半期ごとに改訂される『オックスフォード英語辞典』に、新たな単語が約1,100ワード追加されました。なかでも最も注目したいのが、ようやく正式に登録されたこの単語「Hangry」。

Hungryの間違いでは?いいえ、これが正しい表記。

誰もが経験したことのある、空腹状態のときに湧くあの感情。血糖値は低下し、徐々にこみ上げてくるイライラ……。そう、Hangryは「Hungry(空腹の)」と「Angry(怒り)」を合体させた造語。つまりは、お腹が空いているときに感じるイライラのことを指しているのです。

ちなみにオックスフォードによる正式な定義は、「空腹のせいで生じる機嫌の乱れ、苛立ち」でした。

最近、流行中のこのワードは、飢えなど深刻なケースを指すものではなく、あくまでも一時的な感情を描写する口語表現。たとえば、お昼前になるとピリピリしだす友だちや、朝ごはんを口にするまで、ムスッとしているおっちゃんを喩えるのに、ぴったりのワードですよね。

ところで、編集に携わったKatherine Connor Martinさんが、Hangry採用の経緯を以下のように明かしています。

口語表現として多用され始めたのは21世紀になってから。初出は1956年のようです。

当時発行された精神分析の学術論文誌『American Imago』に掲載された、“意図的な言葉遊びと、言い間違いによる偶然のシャレの種類”について論じた文献に登場します。その中で著者は、hangry を「語の縮約/音の脱落」で構成される単語のひとつと紹介。

同様の単語のなかには、brunch(ブランチ)のように、すでにその時点で多用されていたものもありますが、ほかは「Criumph:crime (罪)+ triumph(勝利)」や、「Sexperience:sex(セックス) + experience(体験)」など、まだ英語圏でも市民権を得ていないものばかりだったようです。

うーん、興味深いハナシ。
これまで「機嫌が悪いのはお腹が減っているせいだ」と、みんなこじつけてきたけれど、ついにそれが“言葉”として、正式に認められたわけですから。
 
文化が変われば、それを表わす言葉も変わる。最後に、今回のHangry のほかにも新たに加わった単語をざっくり紹介します。
 
mansplaining(男性が女性に対して偉そうになにかを解説すること)、swag(ヤバい、イケてる)、me time(my time の代わりで「ジブン時間」)などなど。
Written byValerio Farris
Licensed material used with permission by Food52