「顔に糸を縫いつけてる」のには、いろいろワケがあるんです。

 

よく考えてみると、「家族写真」ってちょっと奇妙な記録物です。旅行先の絶景を背に写したものとかそういうのではなく、写真館とかで写すほうの、です。旦那さんが、前列に座る奥さんの肩に(不慣れに)手とか乗せちゃってるようなアレです。

そこには、何が写ってる?


本当は「ある」のに、ないように写っているもの。本当は「ない」のに、あるように写っているもの。写真ってつまりそういうものではありますが、ただでさえ血が繋がっていて生活をともにする家族が「わざわざ集まって、かつ丁寧に」それを残す行為は、やっぱりちょっと奇妙です。

で、「顔に糸が縫いつけられてる」のはなんで?


Jessica Wohl は、アートを通して「家族の姿」や「その在り方」を表現するイラストレーター。家族写真に写っている顔に、糸を縫いつけることでかぶせたそのマスクは、「“本来の” 家族のイメージ」や、「“外から見て” 完璧な家族のかたち」など、世間的な家族の偶像に対するつよい反発心をあらわしているようです。

写真に写る、寄り添いあう肩、重なる手と手、同じ方向を見る視線。では、「写っていないもの」はなんだろう?

そのマスクの下では、どんな顔をしてるの?

 

Licensed material used with permission by Jessica Wohl

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