ガーナがブロックチェーン技術に注目する理由
「BitcoinAfrica.io」によれば、ガーナでは貿易工業省の協力のもと、ローカルスタートアップが主体となったブロックチェーンハッカソンが開催されました。
日本でブロックチェーンと言えば、仮想通貨を支える技術というイメージ。けれども、ガーナでは社会問題を解決するテクノロジーとして期待が高まっているようなんです。
フェアトレードを普及させる
ブロックチェーン
ガーナの経済を支える輸出品といえばカカオ豆。そして「Cocoa Barometer 2018」の調査によると、ガーナとコートジボワールでは約210万人の子どもたちがカカオの生産に従事しているそうです。いわゆる児童労働の問題ですね。カカオ豆に限らず、度々こういった問題はフォーカスされています。
そんな児童労働をなくすためのアプローチのひとつにフェアトレードがあります。このフェアトレードを広める上で、ブロックチェーンの技術が役立つようです。
第一次産業で活用される
テクノロジー
ガーナで今、注目されているのは「Bext360」というアメリカのスタートアップ。彼らはブロックチェーン技術を使って、カカオ豆の生産地や生産者、バイヤー、支払い金額などの様々な情報を記録管理できるサービスを提供予定です。
つまり、信頼できるトレーサビリティを作りあげるということ。
生産から消費までの流通情報に誰でもアクセスできるようになれば、児童労働をはじめとする課題解決の第一歩になるというわけです。
さらに、将来的にはカカオ農園で働く人たちがチョコレートを製造している企業と直接取引できるようになるかもしれません。分散型システムとして機能するブロックチェーンは、生産者と製造者の距離がより縮まりやすくなるからです。
ブロックチェーンは、第一次産業にもインパクトを与える可能性を秘めています。そう考えると、ガーナが国を挙げてその技術に注目するのも頷けます。