ナイキのCMに賛否両論あるも、売り上げは31%上昇!
9月5日に公開されたナイキのコピー「Just Do It」の30周年を記念するCM「Dream Crazy」。広告塔になっている元NFL選手コリン・キャパニックの起用について、賛否が白熱しています。
彼は2016年シーズンにアメリカにはびこる人種差別に抗議するために、試合前の国歌斉唱での起立を拒否しました。そして、“Taking a Knee”というムーブメントを起こし、キャパニックに賛同したマイアミ・ドルフィンズの選手が今シーズンも膝をつきながら抗議運動をおこなっています。
キャパニックの行為は一部の人からは賞賛を受けるも、多くの反対意見もありました。SNSでは彼が所属していたサンフランシスコ・フォーティナイナーズのユニホームを燃やす人まで。
それを受けて、現在は「#JustBurnIt」などのナイキのスニーカーやウェアを燃やす反対運動も盛り上がっています。ルイジアナ州ケナーのBen Zahn市長はナイキのロゴの入った製品の購入を禁止に。これからも波紋は広がっていきそうですね。
一方で、「Edison Trends」のレポートによれば、アメリカの国民の休日であるLabor Dayの前後を合わせた3日間でナイキのオンラインセールスは昨年に比べて31%も増加していたそう。
不買運動をはじめとするSNSでの動きが取り沙汰される一方、多くの消費者は騒動以前よりもナイキを購入しているということです。広告の目的が売上だとすれば、キャパニックの起用は大成功と言えます。
一企業のCMの是非を超えて、この一連のトピックからは、批判的な意見が目立つSNSの現状やブランディングのあり方、国歌の意味など、さまざまなことを考えさせられます。
© Nike / YouTube
Top image: © 2018 TABI LABO