第3弾! 宮崎・日向市の新たなサーファー物語。今度の主役は?
「ヒュー!日向」のキャッチコピーでおなじみの宮崎県日向市のPRムービーが、今年も出た。TABI LABOはこの圧倒的にポジティブなオーラを放つPR動画の大ファン。ずっと追いかけ続けているので2018年も取り上げますよ。
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制作スタッフにサプライズ、第2弾はコチラ
この動画の何が素晴らしいって、3年間ブレないこと。日向の美しい海をステージに、中心にあるのはずっとサーフィンです。
企画者の意図とは裏腹に短期で結果が出なかったからとか、大人の事情によって企画をコロコロ変えられてしまうPRが多い中、とにかくずっとサーフィン。
さらに素晴らしいのは、サーフィンを軸にしつつも毎年全く違う物語を紡ぎ出している、ということ。
第3弾の主役は
「世界で一番リラックスできていない人」
そう、第3弾の主役—— それは日本の中間管理職の「おじさん」。
売り上げやら得意先やら部下の文句やら家族の白い目やら、あらゆるプレッシャーに晒され、眉間にシワを寄せたままがむしゃらに働き続ける、おじさん。
その先に何が待っているのか、そのトンネルに出口はあるのか。もはやその答えすらどうでもよくなるほど目先のタスクをこなし続けることだけにとらわれてしまった、おじさん。
周りとの軋轢はなるべく避ける。平穏に今日が終わってくれればいい。チャレンジという言葉は10年前に置いてきた、おじさん。
そんなおじさん3人を、日向の海でサーフィンデビューさせる。
このPRムービーの骨子は、言ってみればそれだけです。そこに華はありません。でも、圧倒的なリアルさと共感があります(あ、ちなみに僕はこのムービーに出てくるおじさん達と同世代のサーファーです)。
日向で「ピュアな自分」を
取り戻す
サーフィンにチャレンジした3人の表情は、徐々に明るくポジティブなものに変わっていきます。でも僕は思いました。
「これ、おじさんが変わっていくんじゃない。剥がれていくんだ。長い時間をかけておじさんの心に付着して固まっていったモノが。日向の波とか、空気とか、食べ物とか、人に磨かれて」
そのきっかけにサーフィンがある、っていうのはサーファー目線で言うと本当にリアルなんです。
仕事では長いことしてこなかったチャレンジ。日常を忘れて、波に揉まれて、だんだんピュアな自分に戻っていく。ムービーの中で無邪気に笑うおじさん3人、最後は本当に素になってるんですよ。
このムービーにはそんなサーフィンの根源的な魅力が詰まっていました。これって、やっぱり日向市の方も制作チームも、それを心の底から理解しているからこそなんじゃないかな。
宮崎の日向の海、透き通ってて、本当に綺麗なんです。一度しか訪れたことがないのですが、このムービーを見て、また無性に行きたくなりました。