【イラスト9枚】小山薫堂氏が提唱する、お風呂の作法「湯道」がイイ!
「湯道」とは、放送作家・小山薫堂氏が唱える究極の「湯」の作法、様式、芸道のこと。曰く、「華道や茶道に決められた美しい手順、所作があるように、湯道にも湯、自己、他者と深く向き合うための作法が存在する」のだとか。
では早速、その作法をイラストとともに紹介しましょう!
「湯道」は、ただ風呂に
入るわけではありません。
01.
合掌
まず湯桶に向かってお湯に感謝。すべてはこの気持ちから始まります。
02.
潤し水
コップ一杯の水で水分補給。入浴によって水分が失われるため、非常に重要な行為です。
03.
衣隠し
衣類を脱いだ後、その衣服を風呂敷で覆う。この行為を「衣隠し」と呼びます。
04.
湯合わせ
湯桶で三度、湯をすくって体を清めます。三度目の際は、手拭いを湯桶に浸し、かたく絞って頭の上に乗せましょう。この時、湯加減を確認することが大切。熱すぎたならば、湯もみをして温度を下げます。
05.
湯三昧
心を湯に集中して雑念を去り、没入します。自己と対峙することにより、心の垢が自然とはがれていくでしょう。これを「洗心」とも呼びます。
06.
垢離(こり)
汗がじんわりと出てきたら、一度湯からあがり水をかぶります。
07.
近慮(きんりょ)
「垢離」を行った後、水に浸した手拭いをかたく絞り、体を拭きます。左手で湯桶を固定し、右手で内側の汚れを確認しながら湯桶を洗う。最後に、湯桶を逆さまにして響石に一度だけ当て、残っていた水を切ります。
次に入浴する人のために、整えること。これを総称して「近慮」と呼びます。ここでの近くとは、「次に入浴する人」の意。
08.
風酔い
風呂からあがった後、風を感じることで現実にゆっくりと戻ります。先ほどまで感じることのできなかった微風を、ここではさっと感じることができるはず。かき氷などを味わいましょう。
09.
合掌
最後はやはり、湯への感謝の気持ちを。
この「湯道」は、2016年3月1日(火)に宮崎県にオープンした、小山薫堂氏プロデュースによる湯室(個室温泉)「おゆのみや」のコンセプトとして提唱されているもの。茶道にその世界を体現した茶室があるように、湯道にも湯の世界を体現する湯室があるというわけ。
湯への感謝に始まり、感謝に終わるーー。この感覚、日本人らしくてイイですよね!