放置竹林でつくる「メンマ」が森を再生する!
ただの加工食品ではない。これは、森を育てる「メンマ」。
延岡市の「LOCAL BAMBOO株式会社」が生産に乗り出した「延岡メンマ」。同市は総面積のおよそ80%が山林だという。いまそこで問題になっているのは、誰にも整備されていない放置竹林だ。
身近な資源として古くから親しまれてきた竹は、生活用品や建材、竹の子生産など適切に管理されるものもある一方で、人手不足や生産者の高齢化、後継者不足、プラスチック製品の普及、輸入タケノコの増加などにより、放置されたままの竹林は全国的な問題となっている。
竹は成長スピードが早く1年で10m近く伸びるものもある。成長した竹は森に入る日光を遮り、木々の成長を止める。また、根の浅い竹林は地滑りの原因ともなる。こうした「竹害」に歯止めをかけるべく、生まれたアイデアが「メンマ生産」だった。
延岡に生息する孟宗竹(もうそうちく)に、地元ブランド農産物の「七萬石とうがらし」とこちらも地元を代表する渡辺味噌醤油醸造の「赤麦みそ」を加えたピリ辛な味噌漬けは、ごはんともお酒とも相性がいい。
©LOCAL BAMBOO株式会社
放置竹林をメンマにして竹害を食い止める━━。気の遠くなるようなチャレンジかもしれない。林野庁によると、国内の竹林の面積は2017年の時点でおおよそ16.7万ヘクタールとも言われている。
それでも、ただ荒れていく竹林に目を背けるのではなく、再資源化することで地域のブランドを生み出し、やがては森を再び育てていくことにつながっている。「延岡メンマ」が踏み出した一歩は、消して小さくない。
100g缶 1500円(税込)
©LOCAL BAMBOO株式会社
『延岡メンマ』
【購入ページ】https://nobeokamenma.com/
Top image: © LOCAL BAMBOO株式会社