『NYTIMES』が選ぶ「今年の100冊」にランクインした日本人4人は......すべて女性!
『The New York Times』の書評担当者たちが、毎年末に「今年注目された100冊」を紹介しているのをご存じ?
2020年、4人の日本人作家が選出されたのだが......なんと全員が女性!
恩田陸氏、柳美里氏、村田沙耶香氏、川上未映子氏の著作に、編集部独自の紹介文を添えて、フィクション部門に掲載している。
この特集サイトのおもしろいところは、あらすじだけでなく、文体の特徴にも言及しているところだ。
書評のプロだけあって、その着眼点はストーリーだけに留まらず、筆致や読みやすさ、テーマの社会的意義にも及ぶ。
たとえば、川上氏の著作『乳と卵』の紹介文では「豊胸手術や精子提供を考える大阪の姉妹の姿を、しなやかで肩肘を張らない文章で綴り、二世代の女性たちに対して、身体の現実と、社会からのプレッシャーを問いかけていく」とコメント。
しなやかな文章って?2人にのしかかる社会の圧力とは?
コンパクトながら、思わず作品を読みたくなってしまう紹介文は、多彩なニュースを迅速に放ってきた同紙ならでは。
日本語版とは装いをガラリと変えた翻訳版の表紙も、見どころのひとつ。お正月のお供に、コチラで素敵な本を探してみるのはいかが?
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