古代都市の人気装飾は、ワンちゃんの肉球!?【調査結果】
トルコの古代都市「サルディス」を発掘している考古学者が、約1500年前の住居を素晴らしい保存状態で見つけ出した。
床や壁のタイルの装飾として発見されたのは、子犬の足跡やヤギの蹄、鶏の絵。
「ハーバード大学美術館」の元学芸員であるフランシス・ガラート・マルケス氏によると、タイルを窯入れするまえの乾燥中に、動物たちがタイルの上を歩いた可能性が高いとのこと。
また、ニワトリやアヒルと思われる絵については「タイルが焼かれるまえに指で描いたものです」とも述べている。
© Sarah404BC/Twitter
また、遊び心が感じられる内装デザインの一方で、住人が軍事に関わっていた可能性も指摘された。
そのヒントは、5本の長剣や、軍の紋章が入ったバックル、公式文書に使われたと思われる鉛の印鑑が家のなかで発見されたことにある。
これらの長剣は「スパタイ」と呼ばれるもので、古代ローマ人が使っていた長さ20インチ(50cm)以上の直剣。
外では勇猛に戦い、家では少しでも心が休まるように、ファンシーな内装を施したのだろうか。
今回発見された足跡が、意図的なのかうっかりなのかは明らかになっていないが、1500年前の乱世にも存在したであろう“ほっこりした日常”が感じられる、じつに微笑ましい発見といえるだろう。
Reference: ZME SCIENCE, LIVESCIENCE, Archaeological Exploration of Sardis, DailyMail, REPUBLICWORLD.COM
Top image: © Archaeological Exploration of Sardis/President and Fellows of Harvard College