1000点以上の歌川広重の木版画が「無料DL」可能に

アメリカでもっとも良質なアジア美術コレクションを誇ると言われる、ミネソタ州の「ミネアポリス美術館」。

当然そこには数々の日本美術も含まれるわけだが、中でもコレクションの大きな柱となっているのが浮世絵の巨匠、歌川広重の作品たち。

その歌川作品の数々が、なんとこの度、無料でダウンロードできるようになったのだという。

というのも、最近「ミネアポリス美術館」はオンラインサイト上に版画デジタルアーカイブをローンチ。そこで公開されたコレクションの中に、歌川の作品も含まれているというわけだ。

さらに、注目なのがその品目。

歌川が生涯で制作した8000点近くの木版画のうち、1000点以上もの作品は「ミネアポリス美術館」が所有。

有名な風景画から、影絵の傑作『かけぼしづくし』などの肖像画に至るまで、幅広いコレクションが揃っているそう。中には、かの名作『東海道五十三次』や『名所江戸百景』といった大作も。

©︎ Minneapolis Institute of Arts

こちらは鮮やかな藍色が有名な『京都名所之内 淀川』。ご覧の通りかなり高品質だ。

細部まで観察でき、モネやゴッホを感化させたというあの「ヒロシゲブルー」も画面上で堪能できる。

新型コロナウイルスの影響で、直接鑑賞がなかなか適わない叶わない分、いつでもどこでも高品質の作品データをみることができるのは有難い限り。

歴史的な名作を堪能できるのはもちろんだが、“デジタル”として無料で公開されていることから、これまでは難しかったコラージュなどへの転用も期待できそう。

古き良き作品を満喫するとともに、伝統を学んで新たなクリエイティビティが花開くことも楽しみにしたい。デジタルアーカイブのURLはこちら

Top image: © Minneapolis Institute of Arts
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。