【特集】年収1000万円以上「フリーランスの流儀」vol.6
世界には年収1000万円以上を稼ぐフリーランスがごろごろいるようです。
「Six-Figures」と呼ばれている彼ら。どんな仕事で、どんな場所で、どんな考えで生きているのか?彼らの生態にせまる連載です。
今回紹介するのはデジタルマーケティング業界で13年のキャリアを持つLisa Kaneff氏。
7社を渡り歩き、マーケッターとして成長していく中で夢であったコピーライターの道を選んで独立。
業界経験は十分だった彼女が直面した問題、フリーになって気づいた「仕事と自分への向き合い方」が詰まっています。
ーー毎日のルーティンを教えてください。
多くのフリーランスがそうだと思いますが、日によってルーティンが変わります。急な予定が入ることだってあります。
まあ、典型的な1日は朝起きて朝食を取って、コワーキングスペースに行って数時間ほど仕事をします。
プロジェクトはたいてい同じクライアントから来るので、営業活動は最小限ですね。
時々ですけど、コワーキングスペースにいるので他のメンバーと彼らのビジネスの話をしたり、自分の話をしたりします。その時間はかなり集中して話していますね。
仕事が終わった後はジムに行くか、用事を済ませて夜の予定に向かいます。
ーー何がフリーランスになるキッカケだったのですか?
2年間、非営利団体専門のマーケティング企業でシニアマーケティングコンサルタントとして働いていました。
そこで「私がやれることをすべてやった」という感覚があって、成長する機会も刺激もなく、満たされていませんでした。
私の選択肢は「他の企業にマーケティングストラテジストとして転職」か「夢だったコピーライターになる」の2択でした。
リスキーだと思いましたよ、自分でビジネスをやったことがないんですから。
コピーライターになるとは何なのか?どうクライアントを見つけ、請求し、一度にどれくらいの作業をするのか?私は知りませんでした。
だけど、リスクを取ってもいいと思えるほど私は満たされていなかったんです。
たくさんミスをしたし、たくさんのリスクを取り、痛い目にもあいました。でも、次は「もっと良くするぞ」と心に誓い続けていました。
今になって思えば、そのリスクは報われたと思いますね。
ーー率直にお聞きします。どうやってクライアントを見つけているのですか?Lisaさんのクライアントには非営利団体からテック企業までいて、すごく幅があると思うのですが……。
元々、非営利団体のマーケティング業界にいたのでコネクションと信用がありました。
私の経験が特殊ですから、彼らのニーズに合ってすんなり受注できましたね。
今は直接、非営利団体と仕事をするのは稀ですよ。たいていは非営利団体が契約しているエージェンシーと一緒に動くことが多いです。
前職だった会社も実はまだ私のクライアントなんです。
テック企業は友達からの紹介だったり、前職の同僚や以前のクライアントからだったりしますね。
ーー仕事で大切にしていることを教えてください。
仕事で大切にしていることは「好きな仕事をすること、している仕事を好きになること」です。
制作したモノすべてに誇りを持っていますし、私が信頼しているクライアントの仕事を引き受けていますね。
フリーランスとして生きていく上では「自分の価値を知れ」ということを自身に言い聞かせています。
どういう意味かと言うと、クライアントに「自分の仕事の値段」を理解させ「パートナーとして付き合う」ってことです。
「個人として自分の価値」と「ビジネスとしての値段」は違うんだ、と思い出させてくれる言葉ですね。
もし誰かがプロジェクトのことでアンハッピーなら、それは私個人の問題ではなく、私のビジネスのことなんです。
これを切り分けて考えるのはとても難しいのですが、重要なことです。
ーー次のステップは何でしょうか?
次のステップは「実績の多様性」です。クライアント面もそうですし、成果面でも多様性をもたせたいです。
仕事がつまらないとは思いたくないんです、スキルが成長する、そしてキャリアが前進していく、この勢いを失いたくない。
つまり、次のステップは「次のステップ」をより明確にすることかもしれません。