NASA「仮想の火星に1年間住んでみませんか?」

1969年7月20日——人類は歴史上初めて、地球外の天体に降り立った。

そして今、人類のさらなる目標は、太陽系惑星の火星へと向けられている。

長年、有人火星探査の計画はあるものの、月面着陸とは桁違いの予算と時間がかかることから、実現には至らなかった。

そんな火星への有人調査の実現に向け、NASAが新しいプロジェクトを発表。

来年2022年秋から始まる“架空の火星”での1年間のシミュレーションミッションへの志願者募集が始まったようだ。

選ばれた候補者は、米国テキサス州ヒューストン「ジョンソン宇宙センター」に建てられた、158平方メートルの仮想火星居住環境「マーズデューンアルファ」で、4人で共同生活を行う。

外部から遮断された環境(もちろん火星を想定して、外部との連絡は可能であるが、実際の地球への連絡と同様の遅延が発生するようだ)で、食事は1年間宇宙食、また火星の生活で起こりうる危険な状況も発生する可能性もあるという。

火星を再現した環境下において、人間の身体・精神がどのように反応するのかデータを収集し、来る火星への有人飛行へ向けて研究を進めるのが目的だ。

同ミッションへ志願できるのは、30〜55歳の健康で喫煙習慣の無い米国市民権者または永住者。また英語に堪能で、理工系の修士学位を取得し2年以上勤務、そして少なくとも1000時間以上の飛行経験があるパイロットが求められているとのこと。

ちなみに報酬も支払われるようだが、その金額については明かされていない。

もちろんお金目当てでこのミッションに参加する人はいないと思われるが、果たして、これだけの資格を持つ人がどれだけいるのだろうか……。

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