月や火星に住むための「人工重力」を生み出す居住施設ができる……

人類が初めて月に一歩を踏んだ、アポロ11号から半世紀以上。宇宙空間や月、火星への居住の期待は高まるどころか、実現するのが遅いと感じる人さえいるかもしれない。

しかし、大気や水、食料といった課題もあれば、“低重力”という環境の課題もまだ研究が乏しい状況だ。

その点で注目となる構想を打ちだしたのが、「京都大学」と「鹿島建設株式会社」。先月5日、月や火星に住むための人工重力居住施設の共同研究を開始すると発表した。

回転による遠心力を利用し、宇宙空間や月面、火星での衣食住を可能にするというもので、月と火星それぞれでの施設構想が披露されている。

「ルナグラス」 ©京都大学

月面での人工重力居住施設「ルナグラス」は、細長いすり鉢状の姿。直径およそ100m、高さが400mあり、1周20秒の回転をすることで1Gの重力を生み出すという。

火星での施設「マーズグラス」は、細長い足が特徴のワイングラスのような形状。「ルナグラス」との違いは、月面の重力が地球の1/6なのに対して、火星では1/3という点。

実際にいつごろ地球と同じような居住空間が月や火星、宇宙に誕生するかは未定だが、今後の宇宙進出のコアテクノロジーとなるのは間違いないだろう。

© 京都大学総合生存学館 宇宙・地球環境災害研究会-宇宙生物学ゼミENVHAZARDS / YouTube
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Top image: © 京都大学
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