日本初上陸、リアル店舗の「新しい価値」
コロナ禍の影響もあって、ショッピングのオンライン化は加速する一方。そんななかで、足を運んでリアル店舗で購入する意味とはなんだろう?
目で見たい、試着したい、仲の良い店員がいる……理由はざまざまあると思うが、このお店では一歩進んだリアル店舗の「新しい価値」を体験できる。
来春にキャットストリートにオープン予定の「オン トーキョー(On Tokyo)」だ。スイスのパフォーマンスブランド「On」の旗艦店で、Onのアジア太平洋地域初の実店舗になる。ちなみに、NYに続き全世界でも2番目だとか。
そしてこのオン トーキョー、一体何がそんなに新しいのかと言うと、同店では「マジック・ウォール」と呼ばれる最新技術が採用されているという点。
マジック・ウォールとは、表面にランニングサイクル分析テクノロジーが搭載された壁面のこと。この壁の前で少し走れば、瞬時にAIがその人の走り方を分析して“最適な一足”を見つけ出してくれるというのだ。
さらにその裏側では、Onが展開するすべてのコレクションを簡単に見つけて、試着できるスペースも設けられているとか。
これはオンラインでは味わえない魅力。オンラインにあるような簡単なアンケートには答えられても、プロランナーでもない限りそこまで細かく自分のランニングスタイルを分析できているという人は少ないはず。
もう一点興味深いのが、オン トーキョーの世界観構成。
設置される更衣室では、Onのルーツであるスイスのアルプス山脈にいるかのような音と香りを感じられる設計にするという。
「香り」はたしかに、記憶を再現する際に重要な感覚。BGMや内装で世界観を表現するブランドは数多いが、ルーツの景色を「香り」で再現した店舗というのは非常に斬新なのではないだろうか。
最先端のテクノロジーと、ルーツとなる環境との共存。これらを斬新な手口で両立させている「オン トーキョー」は、現代の実店舗に“新しい価値”を付与してくれるはず。
来春のオープンに期待したい。