遡上するサケを待ち構える「最大の難所」が想像の斜め上をいっていた。
秋の味覚のひとつ鮭。“アキアジ”とも呼ばれるように、北海道などでは例年10月から11月にかけて川を遡上する姿が見られる。
外洋で長旅を終えた鮭は産卵のために故郷の河川をのぼるわけだが、飢えた熊や漁師たちがそんな彼らを待ち受けている。というのがよくある秋の風景。
だが、米ワシントン州メイソン郡では、このほかにも遡上する鮭を待ち構える、意外な難所があった。
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ピュージェット湾からスココミッシュ川を目指して上がってきた鮭たちの前に立ちはだかるのは、え、国道!?
この時期、ワシントン州西部でもっとも洪水が起こりやすい地域らしく、氾濫した水が道路を冠水させているのだが、なんと鮭たちは道路を横切りながら川上を目指していく。その様子を捉えたのが上の映像。
鮭も必死、それを避けながら走るドライバーもまた必死のことだろう。
シアトル国立気象局の水文学者Brent Bower氏は言う。
「上流を目指す鮭ですが、川が氾濫すると鮭はどこが実際の川の流れで、どこがそうでないのかわからなくなる。そうなると、ただ水の流れに沿って進むことになるんです。たとえ目の前が道路だったとしても」。
鮭にとって生まれた川への帰還は「死出の旅」というが……それにつけても、壮絶。
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