変幻自在な「磁性流体」が体内を駆け巡る!
変幻自在なワイヤレス磁性ロボットが人体を救う──。そんな未来がやってくる。
切開することなく、身体の深部に医療処置を届けることはできるのか?そんな課題と向き合う、多くの研究者が小型ロボットを使った処置を試みてきた。しかしながら、ロボットが動ける空間がそれと同程度か小さい場合にのみ機能するという障壁があった。
この難題を打破する「磁性流体ロボット」に関する論文が今秋、台湾「東呉大学」の研究チームから発表された。
磁性流体とは、字のごとく流体でありながら磁気を有し、磁石に吸い寄せられる性質をもつ。
同研究チームの磁性流体ロボットは分裂、結合することで1センチから数マイクロメートルのサイズまで変形することができるらしい。以下の動画が示すとおり、従来の小型ロボットにできなかった複雑な操作が可能になり、形を変えながら迷路を変幻自在に移動していく様は、まるで生き物のようだ。
薬剤を必要な箇所に直接届けたり、血栓を除去したりと、体内の小さな隙間を行き来できるロボットの開発は医療に限らず、今後も様々な分野に応用が期待できる。
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Reference: Scale-reconfigurable miniature ferrofluidic robots for negotiating sharply variable spaces
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