意外と知らない「卍」の由来

少し前、JKやギャルを中心に大流行した「マジ卍」。

誰もが一度は聞いたことがあるかと思いますが、この「卍」の由来をご存知でしょうか。

寺院を表す地図記号にも使われていることから、何となく神や仏教に関する記号であることは知られているかと思います。

筆者はこの頃、音楽やアートの影響でスピリチュアルなものに惹かれていて、インドやメソポタミアの古代遺物などを調べる機会が増えています。

それで偶然知った「卍」の意味が衝撃的だったので、このコーナーで軽くご紹介したいと思います!

卍は「胸毛」を象った文字!?

『新漢語林』では、卍は「もと、仏の胸上にある吉祥万徳(幸福と功徳)の標識。それを中国の役者が万の字の代わりに用いた」と説明されています。

そもそもこれは漢字ではなく、インドで吉祥の印として使われていた象形文字だったのです。で、何を象ったのかというと……

神の胸毛」だそうです!!

諸説あるようですが、一般的には「ヒンドゥー教におけるビシュヌ神(最高神の1柱)の胸の旋毛を象った字」とされています。

ただ、仏教では「仏陀の胸などにあらわれた瑞兆(めでたい兆し)の相」を意味するとされ、その他にも「太陽の光を象形化した」とする説もあるなど、起源については不明確なようです。

また、ギリシャ・ローマにメソポタミア、さらには当時未開の地であったはずのメソアメリカの遺跡からも発見されていて、古代には世界中で「卍」が見えていたのは確か。

超現実を具象化するべく、建築や彫刻などにも多々使われているわけですから、アーティスティックな側面が強いように感じます。

とにかく、毛であれ相であれ光であれ、超自然の世界からあんなに動的な記号が見えるなんてとっても神秘的。

古代宗教のことですし、サイケデリックなビジョンだったのかもしれませんね。

ということで、「卍」の由来をまとめると

  • 「ヒンドゥー教徒が神の胸毛を象った」説
  • 「仏教徒が太陽の光を象った」説
  • これらに限らず、世界中の宗教で使われていた
  • 諸説あり、明確な起源は不明

とにかく「卍」の由来はとってもスピリチュアル、ということは伝わったかと思います。

 

何気なく使われている現代の流行語ですが、そのルーツは紀元前まで遡ると思うと、何だか感慨深くなってきませんか?笑

他にも、この字を巡っては興味深いトピックがたくさんあったのですが、長くなるので今回はここまで。

お付き合いいただきありがとうございました、それではまた次回!

「おやつなトピック」って?

Z世代のインターンから、この道うん十年のベテラン編集者まで、TABI LABO“ナカの人”がリレー形式で担当するコラムです。

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