「ドライバーの声」から「居眠り運転」を予防する実証実験がスタート

2021年度の国内における年間交通事故件数をご存じだろうか?

答えは約30万件と、事故件数のピークだった平成13年(約95万件)と比べると3分の1にまで減少した。

この背景には道路交通法の改正によるアルコールチェックの厳格化といった要因が挙げられるが、まだまだ少ないとは言えない数値だろう。

そんな交通事故の要因の一つに挙げられるのが睡眠不足などによる「居眠り運転」。それを減らそうと、人の発話音声によって眠くなる可能性を予測するという目新しい実証実験がスタートした。

検証のサンプルとして、昨年10月より神奈川県の横須賀市と小田原市に属する100名を超える消防職員から「発話音声データ」の記録・収集を開始。

加えて眠気を感じると徐々に低下する心拍数データも合わせて収集し、より高精度な数理モデルの確立を目指している。

なぜ消防職員が対象なのかというと、業務内容に「仮眠」が含まれていることもあって、サンプルとしてはよりリアルに近いデータを収集できる可能性が高いためだ。

眠くなると人の発話音声がどのように変化するかが明らかになれば、交通事故はもちろん、道路交通法違反数も減らすことにつながるはず。

成果発表は来年2月末〜3月におこなわれる予定となっている。続報を待ちたい。

Top image: © iStock.com/xijian
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。