「中銀カプセルタワービル」が「未来のオーセンティック」発信地に生まれ変わる

銀座に所在したメタボリズム建築を代表する建築家・黒川紀章の代表作「中銀カプセルタワービル」。

数年前には住めるチャンスなどもあったが、昨年には惜しまれつつ解体に至った。

中銀カプセルタワービル 画像提供:中銀カプセルタワービル保存・再生プロジェクト

その解体後、同ビルを構成したカプセルを再生するプロジェクトを伝えることもあったなか、別の活用方法となるプロジェクトを「松竹株式会社」が発表した。

内容は、同社が本社を構える東劇ビルの隣接地に、「中銀カプセルタワービル」のカプセル2基を取得・再利用した新スペース「SHUTL(シャトル)」の開業を2023年秋に予定するというもの。

SHTUL完成イメージ図 ©松竹株式会社

「日本文化の伝統を継承、発展させ、世界文化に貢献する」という松竹グループのミッションに基づき、伝統と現代の新たな接続方法を生み出す実験場(ラボ)にするそうだ。

伝統文化と現代のカルチャーの融合、そして日本文化そのものの新陳代謝を促進し、「未来のオーセンティック」を生み出していく場になるという。

オリジナルの内装を残したカプセル内観 撮影:山根 かおり ©松竹株式会社
スケルトンのカプセル内観 撮影:山根 かおり ©松竹株式会社

新設されるスペースでは、オリジナルの内装を保持した状態と、内装を取り払ったスケルトン状態のカプセル1基ずつを活用。美術・工芸作品の企画展示・販売や、映像上映などを通じたイベントの企画・実施を想定している。

カプセル1基からのレンタルできて、その空間や特徴を活用した多彩かつ独自の企画を展開可能にしていく。

作品はその場で販売もすることができ、「SHUTL」では東銀座エリアだからこそ出会える顧客層との有機的な出会い・交流を図れることが期待される。

『SHUTL(シャトル)』
【所在地】東京都中央区築地4-1-8(東劇ビル隣、旧住居表示)
【延床面積】88.44㎡(26.75坪)
【天井高】4.1m~4.3m
 ※本プロジェクトの内容は現状の想定です。今後変更となる場合がございます。
【WEBサイト】
https://shutl.shochiku.co.jp

Top image: © 松竹株式会社
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