年収500万円以上の女性、半分以上が「卵子凍結を考えたことがある」

先進国を中心に世界的な晩産化が進む昨今において、いざという時なるべくスムーズに妊娠できるよう、若いうちに質のいい卵子を凍結保存しておく「卵子凍結」は有効な手段のひとつ。

さて、日本ではどれほど普及しているのだろう?そんな卵子凍結にまつわる意識調査を“社員の心の健康”を保持するための標準的な施策を提供する「株式会社メンタルヘルステクノロジーズ」が今年4月におこなった。

対象は卵子凍結を知っている年収500万円以上の女性会社員106名。さっそく結果をご紹介したい。

日本人女性が考える「卵子凍結」の認識

©株式会社メンタルヘルステクノロジーズ

まずは「将来に備えて自身の未受精卵子を凍結するという選択肢を考えたことがありますか(有効回答数106)」。

もっとも多かったのは「一度もない(47.2%)」

しかし、「何度もある(7.5%)」「数回程度ある(22.6%)」「一度だけある(15.1%)」を合わせると45.1%。

「ある」と「ない」は、ほぼ同率の結果であった。

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卵子凍結を考えたことがあると答えた人に「将来に備えて自身の未受精卵子を凍結するという選択肢を考えたことがある理由を教えてください(有効回答数48)」と聞いたところ、「年齢を重ねると妊娠が難しくなるから(83.3%)」がダントツの1位に。

「将来の保険・選択肢として残しておきたいから(47.9%)」が2位、「仕事が優先で、結婚や妊娠を遅らせたいから(31.3%)」が3位にランクインした。

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しかし、「卵子凍結に関する正しい知識を持っていると思いますか(有効回答数106)」では、そう思うと答えたのが「非常にそう思う」と「ややそう思う」を合わせて21.7%。

一方で、そう思わないと答えたのは「あまりそう思わない」と「全くそう思わない」を合わせて75.5%。

前者に比べて後者は3倍以上も多い数値であり、卵子凍結を考えたことがある人のなかにも知識を持っていると思わない方を選択した人がいるようであった。

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「将来に備えて卵子凍結に関する正しい知識を取得していきたいと思いますか(有効回答数80)」では、そう思わないと答えたのは「あまりそう思わない」と「全くそう思わない」を合わせて20.1%。そう思うと答えたのは「非常にそう思う」と「ややそう思う」を合わせて73.8%。

後者の方が大きく上回る結果であった。

さて、今回の調査結果では、卵子凍結に前向きな女性がマジョリティであることがわかった。しかし、正しい知識を持っていない・これから取得していきたいという女性が多かったように、現段階での課題はきちんと情報にアクセスできるかどうか、だろう。ひいてはライフプランの選択肢としての卵子凍結のますますの普及につながり、女性が活躍できる社会にもつながるはずだ。

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