元・アジア最大の女性富豪、「保有株式の半分以上」を慈善団体に寄付

かつてアジアで「もっとも裕福な女性」だった楊恵妍氏が、凄まじい規模の社会貢献を決意した。

同氏は、父の楊国強氏が設立した不動産企業「カントリーガーデン・ホールディングス」の株式の大部分を譲渡され巨額の富を築いたが、中国が不動産危機に直面するいま、彼女も資産の多くを失ったと報じられていた。

それでも楊氏は、自身が保有する株式の半数以上を「Guoqiang Foundation(郭強財団)」へと寄付し、社会貢献に役立てることにしたのだ。

Guoqiang Foundationは1992年に設立された慈善団体で、長年にわたってさまざまな社会貢献活動を支援してきた組織。今回の寄付によって、同団体はさらに大きく社会に貢献し、より多くの人々の生活を改善できるはずだ。

楊氏が寄付した株式は10年間売却されず、科学や教育、文化、医療、さらに若者の生活などに利用される予定とのこと。

寄付された株式は金額にして8億2600万ドル(8900億円相当)に上るそうだが、これだけの金額(保有株式の約55%)を寄付しても、彼女にはまだ70億ドルもの資産が残っているという。

不動産危機の中で、自身の富の大部分を慈善事業に寄付して社会貢献を続ける楊氏。彼女の多大な寄付は、苦しい時世の中で多くの人々を助ける光となるだろう。

父からの譲渡によって凄まじい富を獲得した楊恵燕氏。

「父の資産から得た富」と言うと人聞きが悪いですが、8億ドルを超える寄付は常人では想像もできないほどの金額ですから、彼女を見る目は「単純な嫉妬」とは変わってくるのではないでしょうか。

だって、こんな金額を手にできる人、さらには寄付できる人なんて、世界80億人の中でもほんの一握りですから。

出自という運命によって世界中の人が憧れるような富を得た女性が、世界中の人のために常軌を逸した社会貢献をする──こう語ると、なんだか神話のようですね。笑

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