「私たちは今、沈んでいます。みなさんもそうです」

にこやかな表情で始まる、ツバルのSimon Kofe外務相のスピーチ。

「国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)」で放送された動画の中で、海面上昇に直面する国としての現状と姿勢を明らかにしている。

ツバル周辺の水位は、もっとも高い場所でも約15フィート(約4.5m)の国土に対して、年間約0.2インチ(約5mm)ずつ上昇中だ。

「祖先の故郷であり、現在の国民の故郷であり、未来の国民の故郷でもあり続けること」を目指して、同国が始めたのは「Future Now」プロジェクト。

「ツバル独自の価値観に基づく外交の推進」、「国家と領海の永続性確保」、「(国土を移すことになっても機能する)デジタル国家・アーカイブの構築」の三本柱で進められている。

スピーチ終盤、風の音が目立つようになったと思えば……演説台は海の中に。

「私たちは今、沈んでいます。みなさんもそうです。つねに海面が足元に上がってくるなかで、(各国の)スピーチを待ってはいられません。大胆で新たなアクションが必要です。明日を守るために」とスピーチを締めくくった。

ツバルの人々の「kaitasi(共有責任)」 「fale-pili(よき隣人であること)」 という価値観に照らせば、マイバッグやストローを持ち歩くことも、古着や資源をリサイクルすることだって、“明日を守る”アクションのひとつ。

さて、今日はどんなアクションを起こしましょうか?

© Ministry of Justice, Communication and Foreign Affairs, Tuvalu Government/Facebook
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TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。