「年収ランキング1位の職業」さらに、46%以上の賃金引き上げ……!

年収が高いことで有名なパイロット。

日本の年収ランキングでは1位にランクインしており、その年収は約1694万円だそう。国税庁の「民間給与実態調査」に記載の社会人の平均年収と比較しても、その差は約4倍。多くの人命をその腕に託されているとはいえ、非常に高額ということがわかる。

ちなみにアメリカの年収ランキングを見ても、医療系の職種を除いてパイロットがもっとも年収の高い職種に。

そんな高賃金を受け取る空の専門職だが、驚くことに「アメリカン航空」がパイロットと46%以上の昇給を含めた新しい契約に合意したと『CNBC』が報じている。

賃金アップの背景にある
航空業界が抱える問題

ご存知のように、2020年からの約1〜2年、世界の空は閉ざされた。新型コロナウイルスの発生とそれにともなう行動制限は、航空業界にとって大きな痛手。優秀な人材を放出せざるを得ない状況に「パイロット不足」という問題にも直面していたようだ。

そこから3年、ふたたび世界の空を航空機が行き交う“日常”が戻ると、労働量が増加してのことなのだろう、パイロットたちは報酬と労働規則の改善を求めた。

アメリカン航空CEOのRobert Isom氏は、声明のなかで今回合意された契約をきっかけに、慢性的なパイロット不足をはじめ諸問題を解決に導きたいという思惑をこう口にしている。

「直ちにパイロットのトレーニング能力を拡大して、未活用の航空機と将来のフライトをサポートし、パイロットたちにキャリアの進展の機会を提供していく所存です」

では、他の米航空会社の動きはどうだろう。

「デルタ航空」も今年に入りパイロットと34%の賃金引き上げを含めた契約に合意していることからも、この動きは今後、航空業界全体に波及する可能性もありそうだ。

隣の芝生は青く見えるじゃないけれど、この物価高のなか、なんとも羨ましい話に聞こえてしまう……。

Top image: © iStock.com/Jetlinerimages
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