セックスワーカーの肉体美に隠された「精神的・身体的障害」とは【研究結果】

カナダの最新研究によって、性産業と筋肉醜形障害の関連性が明らかになった。この研究は、性労働にあたる若者のメンタルヘルスに新たな光を当てられるのか──?

この記事の要点

・カナダで行われた研究により、性産業に関わる者は筋肉醜形障害の症状を経験する可能性が高いことが示された。

・筋肉異形症は、体型への執着や強迫的な運動によってもたらされることがあり、性産業と関連する精神的ストレスの影響も示唆。

・性産業の関与者は社会的に望ましい体の理想を追求し、これが筋肉異形症の症状と関連している可能性がある。

トロント大学率いるチームが、カナダの成人900人を対象にデータ分析をした結果、性労働者は「muscle dysmorphia(=筋肉醜形障害)」を発症する可能性が高いことが明らかになった。

これは身体醜形障害の一種で、強迫性障害に含まれる精神病。

症状は、実際にはたくましい体つきであるにも関わらず、自分は貧弱なのではないかと慢性的に不安に思ってしまうというもの。

このことから、筋肉を付けることにものすごく固執したり、体重と筋肉の目標で頭がいっぱいになってしまうのだ。そして、それがむしろ身体の健康を損ない、人生を台無しにしかねない危険性を孕んでいる。

トロント大学のKyle T. Ganson博士によると、性労働と筋肉醜形障害の関連性は非常に複雑で、性産業に対する周りからの偏見や、心理的苦痛に対処するための「コーピングメカニズム(不快な感情を軽減するために使用される意識的な戦略)」が一因だとしている。

現在カナダでは、約4%の若者が性労働者として働いており、彼らの精神的健康の悪化、身体的傷害のリスクは高いのが現状だ。“性行為にあたる人物”として望ましい魅力的な体型になるため、筋肉量増加を目指し過度な運動にのめり込んでしまうのだという。

博士は、「これまでの研究で、性労働に従事する人々における精神的健康の悪化、うつ病、不安、外傷後ストレス障害などが報告されています。専門家は、これらの調査結果に注意を向け、若い人々の間で性労働と精神障害の症状をスクリーニングすることを検討すべきです」と述べている。

デジタルやオンラインの場を利用した性労働も活発化するこの時代。

自分を「肉体的な限界に追い込むことを美化する」コンテンツや、ポルノなどから影響を受ける危険性は高い。こうした現状に考慮した対策をとる必要がありそうだ。

参照元: Newswise

※本記事はGeneraitve AIを一部活用して制作しております。

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